モンゴルの若きパンクバンドを現地にて発見。
ウランバートルで、パンクって珍しいんだ。
『ポパイ』アジア一人旅号のモンゴル取材中、現地の若者におすすめのバンドを教えてもらった。それが、こちらのKade X GreY。なんでもデスメタルやハードコアの人気が高いモンゴル国内では珍しいパンクバンドなのだと言う。 バンドの話はいつまでも尽きない! 本誌に加えて、Webでもスペシャルなコラムをどうぞ。/バンド特集・Web特別編!
早速、YouTubeで聴いてみると、これが実直なパンクロックでなかなかレベルが高い。しかし、なぜパンクなの? 「それは僕たちがパンクが好きだったからだ。Bikini KillやDestroy Boys、映画『フリーキー・フライデイ』に登場する架空のバンド(Take Me Awayは最高)に影響を受けて、2022年に結成したばかりなんだ。僕たちが愛する音楽は若者たちには知れ渡ってない。若い世代の活気やフラストレーションを発散するには、パンクバンドという表現もあるぞ、と啓蒙活動をしている最中なんだ」。つまりモンゴルにおいて、パンクをユースに植え付けたSex PistolsやThe Clashのような存在。彼らが多くの若者の人生をパンクに巻き込んだように、Kade X GreYのクールな楽曲を通して、モンゴルの若者がパンクスに変貌する日も近そう。
インフォメーション
Kade X GreY(ケイド エックス グレイ) 2022年に結成された、女性メンバー2人を含むモンゴルの5ピースパンクバンド。英語で歌われる歌詞は、ウランバートルで生活する若者たちの日々の感情を代弁したものが多い。
LISTEN now!
Konsent(2023/self-released) 彼らの楽曲は、現地のライブ以外で聴けるものが極端に少ない。現在のところ、SpotifyやYouTube上にアップされる「Konsent」のみ。でも、その魅力を満喫するにはこの一曲で十分と思えるほどにクール! text: Koji Toyoda
POPEYE Web