新型ポルシェタイカンで1000kmドライブ。その正常進化ぶりを体感!
帰路は途中渋滞にももまれたため、念のため蓮田SAの充電スタンドに立ち寄ることにする。ここは90kWが6基あるので並ぶこともほとんどない。30分の充電でバッテリー残量は20%から50%まで回復。これだけ残量があれば、首都高速の渋滞にも不安なく飛び込める。充電の待ち時間にイライラすることもなく約1000kmのドライブを終えた。
150kWの充電器の速さはケタ違い
翌日は、東京・虎ノ門にあるポルシェターボチャージングステーションでの充電を試す。CHAdeMO規格としては国内最速級の150kWの充電器が全国のポルシェ正規販売店や東京、名古屋、大阪の10拠点に用意されているものだ。バッテリーの状態にもよるが、やはり速い。残り37%で充電を開始し、バッテリー残量70%を超えても140kWで、80%を超えても102kWでチャージし続け、わずか30分で90%に到達した。 これならその名の由来のとおり、“お茶でも”しながら待っていられる。新型タイカンは実用性がぐっと増し、その魅力がさらに増したことは間違いなさそうだ。ちなみに返却時に100%充電状態の航続可能距離を確認したところ544kmと電費は少し改善されていた。走り方によってはまだまだ改良の余地はあるはずだ。
世界的にBEVの需要が減速しているという報道が多くみられるが、それはあくまで伸び率が鈍化しているという話であり、世界市場に占めるBEVのシェアは拡大し続けている。そしてポルシェもまた着実にBEVを進化し続けているというわけだ。
文/藤野太一 写真/ポルシェAG