「今後も専守防衛は堅持」岸田首相会見12月16日(全文2)
岸田文雄首相は16日、官邸で記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「岸田首相が会見 新たな安保3文書を閣議決定(2022年12月16日)」に対応しております。 【動画】岸田首相が会見 新たな安保3文書を閣議決定(2022年12月16日) ◇ ◇
日中双方の利益となる形で協力は可能
岸田:同時に、国家安全保障戦略においては、日中両国は、地域と国際社会の平和と繁栄にとって共に重要な責任を有していること。そして、建設的かつ安定的な関係を構築していくことは、インド太平洋地域を含む国際社会の平和と安定にとっても不可欠であるということ。さらには、経済、人的交流等の分野において日中双方の利益となる形で協力は可能である。こうしたことについても国家安全保障戦略において明確に記述をしている。こうしたことであります。中国との関係、中国の記述ということについては、こういった内容となっております。以上です。 司会:ここからは幹事社以外の方からご質問をお受けします。ご質問を希望される方は挙手をお願いいたします。こちらで指名いたしますので、マイクにお進みください。では産経新聞、田村さん。
反撃能力は安倍元首相が提起。率直な今の思いは
記者:産経新聞の田村です。よろしくお願いします。今回、3文書には、防衛装備移転三原則と運用指針の見直し検討が盛り込まれました。ウクライナにも自衛隊の装備品、支援しましたが、同志国との協力や、国内の防衛産業維持のためにも重要だというふうに考えます。総理はその必要性について、どのようにお考えになって、スケジュール感を含め、いかに見直しを進めていこうというふうにお考えかというのを教えてください。 あと、併せて、この反撃能力、敵基地攻撃能力については、おととしに安倍元首相が提起されて、総理も就任前に、昨年の春にTwitterなどで議論する姿勢を主張されました。今回、3文書改定に至ったということなんですが、率直な今の思いもお伺いできればと思います。よろしくお願いします。 岸田:まず、防衛装備移転に関する質問ですが、インド太平洋地域の平和と安定を確保し、そして、わが国にとって望ましい安全保障環境を創出するとともに、ウクライナのような国際法に違反する侵略を受けている国を支援する、こうした観点から防衛装備移転、これは重要な政策ツールであると考えます。そして、加えて防衛力そのものと言える防衛産業の基盤の維持・強化にも効果的である、こうした側面もあると認識をしています。 今後のスケジュールというご質問もありましたが、装備移転三原則、それから運用指針をはじめとする制度の見直しについては、与党と調整を丁寧に進めながら結論を出していかなければならない課題であると認識をしています。この課題の重要性はしっかり指摘をした上で、具体的な対応については引き続き与党と調整を行っていきたいと思っています。 また、反撃能力についてでありますが、ご指摘のように、この反撃能力については私の考え方も申し上げてきたところでありますが、そうしたものも含めて、政府として今回、3文書を取りまとめるに当たって、国民の命や暮らしを守るために、あらゆる選択肢を排除せず議論をする、こういった姿勢で議論を行ってきました。その中にあって、反撃能力、現在のミサイル防衛システム、これはもちろん大事であり、より強化していかなければなりませんが、反撃能力ということについてもわれわれは考えていかなければいけないのではないか、文書の中でそうした内容を盛り込むに至りました。 こうした考え方をどのように具体化していくのか、これから引き続き問われます。ぜひ、こうした考え方について、今回、3文書の策定によって整理をしたわけでありますから、それに基づいて、国民の命を守るために必要な措置、具体的にどうするかしっかり考えていきたいと思っています。