2025年、バイク界はこうなる!……〈多事走論〉from Nom
暫定税率がついに廃止に!
本来の税率28.7円/Lに上乗せされているのが暫定税率(特例税率ともいう)25.1円/L。ただし、ガソリンの平均小売価格が3カ月連続で160円を超えた場合は、暫定税率を停止する仕組み=トリガー条項も設けられていましたが、2011年に発生した東日本大震災の復旧・復興を勘案してこの条項は長い間停止したまま。 政府は昨今のガソリン価格高騰を受け、トリガー条項を発動する代わりに補助金を支給することでガソリン代の上昇分を補填していたのですが、先の衆議院選挙で国民民主党がトリガー条項の解除を公約に掲げたことを受けて、政府が取りまとめた来年度の税制改正大綱に「いわゆるガソリンの暫定税率は、これを廃止する」という文言が明記されました。 ただ、これで1Lあたり25.1円ガソリン代が下がると喜ぶのは早計で、いつから・いくら下がるかの議論はまったくなされないまま国会は終幕。1月24日に召集されることが決まっている2025年の通常国会での予算案審議でどんな議論が行われるかに注目が集まっています。 それよりも問題は、政府が支給してきた補助金が昨年12月19日以降に1Lあたり5円、さらに1月16日以降はもう5円縮小されるので、当面のガソリン代は値下げどころか値上がりする一方になりそうです。 まさしく、このガソリン税の取り扱いを見ていると、現在の政治が国民ではなく省庁の利益のために行われていることを実感させられます。 国民の利益の実現が省益を上回る、そんな政治を国民は待ち望んでいます!
アクアライン値上げ
昨年12月3日に開催された第4回東京湾アクアライン交通円滑化対策検討会で、今年の4月から新たなETC時間帯別料金を実施する案が示されました。 これにより、土日祝日は上り線(川崎方向)の13時~19時は現在の1200円を1600円に、逆に19時~20時は800円、20時~4時までは400円に引き下がられ、新たに交通量が非常に増えている下り線(木更津方面)の5時~7時を1000円に引き上げ、0時~4時を400円に引き下がるとしています(バイクの料金は記載した料金の80%)。 アクアラインに関しては、休日の渋滞が慢性化しているのはご存じの通りで、交通分散の施策も必要だと思いますが、根本的な解決には至らないのは明白。 千葉県が国に求めている「アクアラインの3車線化とトンネルの追加」の実現こそが、有効な解決策だと思うのですが、特段、この要望に関する動きが見られないのが現状。 それよりも、今回、また一歩進んだ高速道路の時間帯別料金が実現することで、アクアライン以外にもその方法が適用されることが心配でなりません。