東京都・小池知事が「ウィズ コロナ宣言」 映画館・スポーツジムなどの休止要請は6月1日から緩和へ
東京都の小池百合子知事は29日の定例記者会見で、休止要請などの緩和の段階を、週明けの6月1日午前0時から「ステップ2」に進めると発表した。学習塾、映画館、スポーツジム、百貨店などへの休止要請が緩和されることになる。ただ、事業所が再開されても、引き続き、新型コロナウイルスとともに生きていかなければならないと認識する必要があるとして、「ウィズ コロナ宣言」を行った。 【会見ノーカット】東京都・小池知事「6月1日午前0時をもって、ステップ2に移行する」
専門家からなる審議会で「妥当」の判断
東京都は28日に医師や弁護士などが委員を務める「新型コロナウイルス感染症対策審議会」を開き、新規陽性者数、接触歴の不明率、重症患者数、入院冠者数、相談件数などのモニタリング指標を分析。その結果、委員からは、今後もクラスター対策をしっかりやって、感染拡大防止対策を徹底したうえで、「次のステップへの移行は可、妥当」との意見が出たという。 審議会の結論を受け、29日開催の新型コロナウイルス感染症対策本部会議で、週明けからのステップ2への移行を正式に決定した。小池都知事は「再開する事業者は、週末を有効に活用して、感染症の問題が広がらないように更なる(防止対策の)徹底をお願いしたい」と話した。 続いて、事業者をサポートする取り組みとして、業種ごとの感染拡大防止対策のポイントをまとめたガイドブックを作成することや、具体的対策を助言するアドバイザーを派遣することなどを発表した。また、利用者である都民向けには、事業者が新型コロナウイルスの感染拡大防止に取り組んでいることが分かるようなステッカーを用意するという。
新型コロナウイルスとともに…
さらに、小池知事は「ステップ2に移行するが、いまだに一定数の新規陽性者数が出ている。現時点で有効な治療薬やワクチンも実用化されていない。この状況が改善化されない限り、ウイルスを拡大する手立ては、私たちの強い意志と行動のみになる。新型コロナウイルスとの闘いは長期にわたることが見込まれる。われわれは否応なく、新型コロナウイルスとともに生きていかなければならない」として、「ウィズ コロナ宣言」を行った。 小池知事は宣言が書かれたパネルを手に「家族、大切な人、社会を守るため、今一度、行動を見つめ直し、新しい日常を徹底して実践していただく。都、区市町村、都民、事業者、みんなが一体となって『ウィズ コロナの時代』を前に向かって進んでいきたいと考えている」と語った。 なお、都立学校についても、6月1日から分散登校を開始し、段階的に教育活動を再開することを明らかにした。