《うつ病サイン》のウソ・ホント… 産業カウンセラーが解説 あまり知らない「双極性障害」との違いも
症状や治療法、もし身近な人が発症したら
うつ病や双極性障害に代表されるような気分障害は、最近では特に珍しいことではなく誰でもかかり得る疾患であるという認識が広まってきています。うつ病やパニック障害などを公表している芸能人や有名人も多く、最近では大食い系YouTuber木下ゆうかさんが双極性障害を発表したことでも話題になりました。 【画像】ウソ?ホント? これが《うつ病サイン》の実態です!(画像12枚) うつ病や双極性障害は治療によってほぼ完全に回復することもあれば、完全回復には至らず長期間にわたって付き合っていく必要があるケースもあります。本記事では気分障害の症状や治療法などについて、産業カウンセラーの筆者が解説します。
うつ病は発症が珍しくなくなってきた反面、うつ病について誤った理解を持っている人も少なからずみられます。よく聞かれる「うつ病サイン」について、ウソとホントをまとめます。 「いつも元気がない」→うつ病の人がいつもうつ状態であるとは限りません。うつ病とは思えないくらい元気で過ごしている時間もあります。ただし一度うつ症状が出てくると、健康な人が落ち込んでいる状態と比べて落ち込み具合が激しいことが多いです。うつ症状がないときに健康な人と比べて元気過ぎる場合は、うつ病ではなく双極性障害である可能性もあります。 「夜眠れない、朝起きられない」→眠いのに寝付けなかったり、目覚ましを掛けても朝起きられなかったりといった現象は、うつ病の症状の一つです。生活リズムが崩れていることを自己管理できていないと指摘したり、朝起きられないことを怠けていると決めつけたりする人がしばしばいますが、寝たくても寝られない、起きたくても体が動かないといったことが起こります。 「疲れやすい、涙もろい」→疲れやすいのは体力不足や加齢、涙もろいのはもともとの性格だからと片付けがちですが、うつ病が原因の可能性もあります。以前よりも疲れやすくなった、最近涙もろくなったというように過去と比較して状態が激しくなっている場合は、心や体に何らかのストレスが掛かっている可能性があります。