【大相撲】照ノ富士 横審から温情も…進退問題一掃へ「復帰場所はV」の過酷ノルマ
横綱の今後は? 日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)の定例会合が25日、東京・両国国技館で開かれた。九州場所では横綱照ノ富士(32=伊勢ヶ浜)が両ヒザの古傷と持病の糖尿病の影響で全休。今年は初場所と名古屋場所で優勝した一方で、皆勤はこの2場所だけ。横綱在位20場所で、休場は実に半分以上の12回にも及んでいる。 【写真】照ノ富士不在の九州場所を制した琴桜 それでも、横審の山内昌之委員長(東大名誉教授)は「照ノ富士は巡業にも参加し、相撲全般にさまざまな貢献をしつつ、体調の回復に努めている。私たちとしては次の場所で土俵に復帰することを含めて、照ノ富士が最善の判断をするように期待している」と静観の構え。横審として「激励」「引退勧告」などの決議を行うことは「考えていません」と否定した。 八角理事長(元横綱北勝海)も先の九州場所で照ノ富士の休場に言及。「とにかく体調を戻すこと。(秋の)巡業で見たら、体がやせていた。糖尿病とかがあるから、力が入らない。若い時とは違う。(体調が回復しないと)戻るに戻れない」と復帰の難しさを指摘しながらも「休場明けは優勝している。結果を出してきているから」と現状に一定の理解を示した。 ただ、周囲の静観ムードが、近いうちに一変する可能性もある。次に出場した場所でV逸なら、進退問題の再燃は必至。新横綱が誕生した場合も、新旧交代を強く印象づけることになる。師匠の伊勢ヶ浜親方(元横綱旭富士)は、1月の初場所での復帰を目指す方針を示しているが…。 一人横綱は再び復活した姿を見せられるのか。年明け早々、正念場を迎えることになりそうだ。
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