「毛を剃るのをやめたら、自分に自信が持てるようになった」全身のムダ毛を剃っていた私が、ヒゲやわき毛まで剃らなくなって気づいた変化
学生の頃の私(アメリカ人のフリージャーナリスト)は、ダンスパーティーの前に必ず全身の毛を剃っていた。足の親指、脚、デリケートゾーン、脇の下だけでなく、おへその下、胸の間、乳首の周りにもカミソリを滑らせた。 【写真】脇の毛も口ひげも気にしない!毛を剃るのをやめた女性の姿 今回は、そんな私が毛を剃ることをやめてみて起こった心の変化をアメリカ版ウィメンズヘルスからご紹介。 ※この記事はアメリカ版ウィメンズへルスからの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。
私は物心ついた頃からずっと、体の毛を気にしてきた。きっかけが何だったのかは分からない。でも、私が体毛を恐れるようになるような出来事はたくさんあった。例えば、クラスの男子が眉間の毛で眉毛がつながりかけている人をからかったとき。ジムの更衣室で私のアンダーヘアを見た女子たちに「信じられない」という顔をされたとき。脱毛クリームを初めて試した姉が、シャワーの中で「皮膚が溶ける!」と叫ぶのを聞いたとき。 こうした経験を通して私は、体の毛は悪であり、それを取り除くのは、どんなに痛くても面倒でもマストであると考えるようになったのだ。
体の毛そのものを気にしたことは一度もない。ただ、人の批判が怖かった。
当時の私は、完全にツルツルの感覚が好きだと思い込んでいたような気もする。大学では陸上部に入ったけれど、金曜日の練習前には、中学校のダンスパーティー前と同じように全身を剃り、ビキニのようなユニフォームからはみ出しそうな毛をゼロにして、シャワーから出ると彼氏に「ハダカデバネズミだよ!」と冗談を言っていた(ハダカデバネズミはアフリカに生息する毛がないネズミの一種)。ノーヘアのときは自分がすごくセクシーな気がしたし、彼の前でも落ち着いていられたけれど、いま思えば、彼は私に毛があってもなくてもたぶん気にしなかっただろう。ただ、当時の私は体毛に対する自分の不快感から、彼も気にするだろうと思っていたのだ。 大学卒業後、アイオワ州からニューヨーク市に引っ越すと、アートやキャンペーン、SNSで体の毛を堂々と見せる女性を目にする機会が増えた。そのおかげで、この数年は体の毛に対する不快感がかなり軽減。実験的に毛を伸ばして、どんな気分になるか確かめたいと思ったこともあるけれど、シングルの私としては、これから先付き合う人の反応が怖くて仕方なかった。 そんなときにコロナ禍がやってきて、私は毛を剃るのをやめた。私はいつも人のために剃っていたのに、誰にも会わなくなったから。それに、世界的危機の真っ只中で複雑なヘアケアの習慣をキープするのは精神的に疲れるし、つまらないことに感じる。これは体の毛をそのままにしておくチャンスだと思った。 結論から言うと、そうしてみて本当によかった。シャワーは短くシンプルになり、ひどいカミソリ焼けでヒリヒリしていた脚やビキニライン、唇の上の皮膚は元気になった。最初は毛がチクチクして少し痒かったけれど、2週間もすれば落ち着いた。最後に剃ったのは3月の上旬なので、いまある毛はかなり柔らかい。ビキニラインも、長さや量が耐えられなくなってきたら時折ハサミで整えるだけで、カミソリにはもう何ヶ月も触っていない。体の毛に愛着が湧き、それを見るたびに自分が健康で誇らしい気分になるのは、爪が伸びてきたときと似ている。