肌のトラブル、蕁麻疹(じんましん)も漢方薬で内側から治す!【40代・50代、漢方の知識、基本のき④】
■編集部セレクト/肌のトラブル「蕁麻疹」。市販の漢方薬から選ぶこともできる
「蕁麻疹」の症状が出たとき、いちばんよいのは病院に行って医師に診断してもらうことだが、病院に行く時間がない…といったときの対策として、市販薬にどんなものがあるかもチェックしておこう。 ドラッグストアなどで買える市販の製品にも、「蕁麻疹」に効果のある漢方薬がある。ただ「蕁麻疹」といっても、いろいろなタイプがあるので、説明をよく読んだり、薬剤師さんがいる場合は相談してから、どれを選ぶか判断しよう。ここでは、いくつかの例をご紹介しよう。
●黄連解毒湯 皮膚炎などによるかゆみに。 ツムラ漢方黄連解毒湯エキス顆粒A(おうれんげどくとう)(第2類医薬品)20包(10日分)/ツムラ
・「黄連解毒湯」は、漢方の古典といわれる中国の医書『肘後方(ちゅうごほう)』に初めて収載された充血、炎症、興奮を伴った症状に対する薬方。 ・のぼせぎみで顔色が赤く、イライラする傾向のある人の口内炎、湿疹・皮膚炎、胃炎、二日酔、不眠症、鼻出血、血の道症に効果がある。 「クラシエ」漢方黄連解毒湯エキス顆粒(第2類医薬品) 24包(8日分) /クラシエ薬品
●十味敗毒湯 ツムラ漢方十味敗毒湯エキス顆粒(じゅうみはいどくとう)(第2類医薬品) 20包(10日分)/ツムラ
「クラシエ」漢方十味敗毒湯エキス錠(第2類医薬品) 96錠 (8日分)/クラシエ薬品
●消風散 ・「消風散」は、漢方の古典といわれる中国の医書『外科正宗(げかせいそう)』に収載されている薬方。 ・かゆみの強い慢性湿疹に効果がある。 ・患部に赤みが強く、分泌物が多く出るような慢性湿疹に効果がある。 消風散料エキス錠クラシエ(第2類医薬品) 180錠 (15日分)/クラシエ薬品
【教えてくれたのは】 今津嘉宏さん 医師。「芝大門 いまづ クリニック」院長。藤田保健衛生大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部外科学教室に入局。国立霞ヶ浦病院外科、東京都済生会中央病院外科・副医長、慶應義塾大学医学部漢方医学センター助教、北里大学薬学部非常勤講師などを経て、2013年に「芝大門 いまづ クリニック」(東京都港区芝大門)を開業。日本外科学会認定医・専門医。日本消化器病学会専門医。日本東洋医学会専門医・指導医。西洋医学と東洋医学に精通し、科学的見地に立って漢方による治療を実践。おもな著書に『健康保険が使える漢方薬の事典』(つちや書店)、『まずはコレだけ! 漢方薬』(じほう)などがある。 写真/Shutterstock〈イメージカット〉 取材・原文/和田美穂