凄まじいまでの「投げ売り相場」でやるべきこと、震災パニックという「暴落相場」で得た5つの教訓
15時の閉店時間を気にしながらも、超低位株のTYO(上場廃止)や配当利回り狙いで買っていたソントン商品(上場廃止)、復興関連で値持ちのよかった三協フロンテアを決済し、まず現金を作った。 代わりに買ったのは澤田ホールディングス(現・HSホールディングス)だ。ストップ安水準の手前で注文が成立しており、底打ちは近そうに思えた。それにポートフォリオでもっとも比率の大きな銘柄でかつ含み益があったため、この銘柄なら多少の下落には持ちこたえられたからだ。
チャート的にも他の銘柄が軒並み長期移動平均線を割り込んでいるのに対して、ここは13週の中期移動平均線でどうにか持ちこたえていた。 そもそもはと言えば、澤田ホールディングスがモンゴルに進出していたことから、当時の新興国ブームの中でこの辺りが物色されるのではとの予感から買った株だった。やることはやったが、気だるさがきつく残った。 16日の水曜日になると、信用取引で耐え切れなかった個人投資家による追証の投げと思われる小型株の売りが大量に出ていた。この日も澤田ホールディングスを信用取引で買っていった。
17日は朝方に協調介入が入り1ドル76円から81円へ。この日も小型株はひどいことになっていたが、一方で一部の震災特需が期待された銘柄は堅調だった。高齢者向けの賃貸住宅を扱うメッセージ(上場廃止)を買い増した。この暴落でもほとんど下げていなかった。 18日の金曜日、全面高となり、やっと一息つけた。震災直前の金曜日にプラス20%だった自分の年初来パフォーマンスは火曜日にマイナス16%となっていた。わずか2営業日で36%も落ちたことになる。それが金曜日には2.5%とわずかだがプラスとなり、やっと水上に顔を出すことができた。
■震災という「暴落相場」で学んだこと このときに学んだことをまとめると、次のようなことだろう。 ・信用取引では破産もあり得る。維持率を守るため①入金、②信用で建てた銘柄を売る、③現物を売る、を徹底する ・値が大きく下がって損切りラインを超えていたら、寄り付きに成行で売る。値がつかず維持率がさらに低下することは避けなければならない ・急落中に信用で新規に買い建てるのは自殺行為。損切りし、維持率を戻してから、改めて買うかどうかを検討する