なぜか夫とぎくしゃくしてしまう...「身近な人間関係にひびを入れる」3つの言葉
プロのコーチとして、これまでに2万人以上のリーダーを対象にコーチングやリーダーシップの指導をしてきた林健太郎さんは、「やっちゃった『あと』が人間関係の最大の分岐点になる」と言います。相手との関係を一気に修復する言葉とは? 反対に、関係をズタズタに壊してしまう言葉とは? 人間関係が良くなる8か条 ※本稿は、林健太郎著『「ごめんなさい」の練習』(PHP研究所)から一部抜粋・編集したものです。
人間関係にひびを入れる言葉
「最近、あの人と、ぎくしゃくする」 そう感じている人間関係はありませんか。思い浮かんだ顔は、おそらく「夫婦」「親子」「上司」「部下」「同僚」「先輩」「友人」「恋人」といった、あなたにとって身近な人ではないでしょうか。 身近な人間関係がぎくしゃくする背景には、シンプルな共通点があります。それは、相手への「ごめんなさい」が不足していることです。 「ごめんなさい」不足って、どういうこと? そう思いましたよね。たとえば、こんな会話に心あたりはありませんか。 A「『今日は早く帰ってきて』ってお願いしたよね。もう21時だよ」 B「だって、しょうがないじゃん。急ぎの仕事が入ったんだから」 A「連絡くらいくれてもいいのに」 B「いや、そんな暇もなかったから」 日常でよくあるタイプの会話ですが、おそらく、このあとの2人の会話はピリピリした雰囲気で進んでいくはずです。言いあいになるかもしれません。 一方、同じ状況で、最初の返しが少しだけ違ったら、どうなるでしょう。 A「『今日は早く帰ってきて』ってお願いしたよね。もう21時だよ」 B「本当にごめん!」 A「......なにかあったの?」 B「実は、急に仕事を頼まれて......」 いつもこんなふうにスムーズにいくわけではありませんが、少なくとも最初の会話のようなピリピリした雰囲気はやわらぎますよね。 相手とトラブルになりそうになったら、ひとまず「相手と自分、どっちが悪いか」は置いておいて、「小さなごめんなさい」を伝えることが最優先。 「でも」「だって」「しょうがなかった」といった言葉が先に口から出て、相手へのケアがおろそかになってしまうと、どんどん関係が悪化してしまうのです。