これだけは「やってはいけない」…ヒートショックが増加する冬本番の「不調を防ぐ」4つの対策
多忙で疲れが溜まりがちな年末年始を健康に乗り切る養生のコツと、開運養生フード「鶏肉」と「餃子」の効能について、中医学の専門家が解説します。 【写真】Momoka Japan 外国人が日本食を食べて感動が止まらない “季節の養生”と言われるほど季節や暦を重視する「中医学」と、根源的な理論や原典が共通することから、じつは中医学と大きくリンクする「東洋占術」を組み合わせ、まったく新しい「開運養生」という概念を生み出したのは、著書累計45万部の大人気漢方コンサルタント・櫻井大典氏と、メディアで引っ張りだこの占い師・暮れの酉氏。 本稿では、それぞれの分野で活躍中の二人による、数千年の歴史に裏付けられた「中医学」と「東洋占術」の智慧を惜しみなく活用した、幸運と健康を引き寄せる『開運養生12か月』(ワニブックス刊)より一部を抜粋・編集し、なんと「温かい飲みもの」がじつは身体を冷やす理由と、ヒートショックなど心臓に負担がかかる「危険な冬」の過ごし方、この時期に食べたい食材などについて、中医学の観点から徹底解説します。
冬は「腎」の季節…気をつけたい症状とは?
12月21日の冬至は、1年でもっとも昼が短く、もっとも夜が長くなる日。いよいよ、本格的な寒さが到来します。山間部だけでなく、平地にも雪が降り積もることも。 中医学的には、日照時間が減ることで身体を動かすエネルギー「陽気」が減り、代わりに「陰気」が増えるとされる頃。言葉通り“陰気”な気持ちになる人が増えるのみならず、師走ならではの忙しさも重なり、疲労感、不安感、ストレスなども強くなることでしょう。 強い寒さは、心にも身体にも大きな負担をかけます。ほかにも、中医学で冬が司る臓である「腎(じん)」が弱ることで、足腰が弱る、トイレが近くなる、骨が弱る、髪が薄くなる、夜中にトイレで目が覚めてしまう、ビクビクしやすくなる、ふと涙が出てくるといった症状に見舞われる人も少なくありません。
心疾患のある人は「脱衣所にヒーター」を置いて
12月の養生のポイントは、「補腎(ほじん)」「助陽(じょよう)」「温肺(おんはい)」。意味は、冬の臓「腎」を守り、陽気を補い、肺などの呼吸器系を冷やさない養生が大切だということです。 いつもより早く湯船に浸かり、10分でもいいので、いつもより早く寝ることを心がけましょう。年末の多忙なタイミングですが、ある程度の区切りをつけて、家で暖かくして、ゆっくり休養することも大事です。 メンタル面でのストレスや落ち込みについては、「この時期心が弱りやすい」としっかり認識すること。「まだまだ大丈夫」と、決して過信してはいけません。 とくに、中医学でもっとも「陰気」が極まるとされる冬至(2024年は12月21日)の頃は、「陽気」が減ることで、寒さから動悸、胸の圧迫感、息切れ、不安感を覚える人もいることでしょう。 ただでさえ心臓に負担のかかる冬は、寒暖差によるヒートショックなどにも注意が必要です。心疾患のある方は、十二分に気をつけるようにしてください。 脱衣所に小さなヒーターを置く、また、シャワーでなく湯船に浸かる、素肌をさらさない、あるいは湯たんぽを使い、とくに下半身を冷やさないようにしましょう。 意外な落とし穴は、飲みものです。身体を温めようと温かい飲みものを飲んでも、飲みすぎると身体の熱を奪い、冷えなどの原因になることも。ましてや、忘年会などの飲み会で、冷えたビールを何杯も飲むのは注意しましょう。 とはいえ、せっかくの美味しいビールを適度に楽しめるようふだんから丈夫な身体を作っておきたいもの。それこそが、中医学の真髄なのです。