【医師がUVケアを解説】気をつけていたのに、シミ・シワ・たるみが! 皮膚がんの原因にもなる日焼け、どうすれば防げる?
日焼け止め、塗る量に注意して
日焼け止めを使っても、塗る量が少ないと表示してある通りの効果を発揮することができません。SPFやPAという値は日焼け止めを1cm2あたり2mg、液体の場合2µlを塗るという前提にした値です。多くの人が必要量の2/3くらいしか塗っていないことが分かっているのですが、そうすると効果は半分程度になってしまいます。 日焼け止めは規定量を塗ることが大事です。顔の場合、パール2個分位を全体に均一に伸ばし、さらにもう一度重ね塗りします。また、直射日光に当たり続ける場合は、2~3時間に1回くらい塗り直してください。なお、ウォータープルーフの製品は落ちにくいので、クレンジングで落とします。 日焼け止めを塗る場所ですが、顔はもちろんうなじや、耳たぶ、胸、首、手の甲にも忘れずに塗りましょう。また、その際は均一に塗ることを意識します。 【前編】では、日焼け止めの選び方や塗り方の基礎についてお聞きしました。 ▶つづきの【後編】では、皮膚がんになりやすい人とは? できてしまったシミやシワは美容皮膚科でどこまで治せる?などについてお伺いします。 【お話】 大塚篤司先生 近畿大学医学部皮膚科学教室主任教授 信州大学医学部卒業。皮膚科専門医、がん治療認定医。チューリッヒ大学病院皮膚科客員研究員、京都大学医学部特定准教授を経て、2021年4月、近畿大学医学部皮膚科学主任教授。診療・研究・教育に取り組んでいる。専門はアトピー性皮膚炎などのアレルギー皮膚疾患と皮膚悪性腫瘍(主にがん免疫療法)。コラムニストとしてネットニュースやSNSでの医療情報発信につとめている。Twitterアカウントは、@otsukaman 著書に『 世界最高のエビデンスでやさしく伝える 最新医学で一番正しい アトピーの治し方』(ダイヤモンド社)など。
エディター・ライター/渡辺 陽