突然「学校に行きたくない」と言われたら?1回休ませたら休みグセがつく?専門家が回答
【ポイント03】 子どもに上手に息抜きさせよう 夏休み明けは体も慣れておらず、暑さもあり、疲れやすい時期です。いきなり全力でがんばるのではなく、適度に息抜きしながら、少しずつリズムをつかませていきましょう。今日は好物を用意しておくよ、と一声かけて、おやつタイムには親子でほっと一息つく。週末はゴロゴロできる、連休はやりたいことをしよう、とちょっと先に休息や楽しみを入れる。 子どもががんばり続けて疲れきってしまわないよう、メリハリのある生活を送るサポートをしていきましょう。 <声掛け例> 「週末はのんびりしようか」 「今度の連休、何がやりたい?」
「登校しない」が身近になっている 「無理やり登校」はNG その子に合った学びのスタイルを
不登校の児童・生徒の数は、年々増えてきています。「不登校は問題行動ではない」と文部科学省の通知が出され、学校外での学びの選択肢が増えつつあったところに(*)、新型コロナによる一斉休校が影響を与えました。この1年ほど、子どもや保護者から「学校に通わないといけないの?」と聞かれることが非常に増えています。 保護者世代にとって学校は「行くもの」でしたが、現在はその前提が揺らいできています。子どもにとって、学校に行くことがとても苦しいようであれば、無理に行かせるのはかえってよくありません。それにより人間不信や絶望して自暴自棄になってしまうことの方が重大な問題です。子どもが幸せに過ごすにはどうしたらいいかを考え、将来に向けて、その子に合った学びのスタイルを探す方がよいでしょう。 友だちとの触れ合いの機会や行事が縮小された学校に、子どもたちの通うモチベーションが上がらないのは、ある意味で仕方のないことかもしれません。学校の意味・意義が改めて問われているなか、学校側も知恵をしぼり、工夫を凝らした活動を行っていく必要があります。 (*)『義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律(教育機会確保法)』…不登校の児童・生徒に、学校外での多様な学びの場を提供することを目的に、2017年2月から施行された法律