働き盛り世代に急増! ストレスが原因のふたつの難聴とは?【40代から増える「耳鳴り・難聴」に要注意! ②】
働き盛り世代に増えている「突発性難聴」「低音部型難聴」とは?
「『突発性難聴』はある日突然、片方の耳が聞こえなくなります。その前後には『ジー』『キーン』といった耳鳴りがしたり、めまいを伴うこともあります。これは早期発見・早期治療が何より重要になります。 以前は2週間以内に治療をすれば治るといわれていたのですが、現在は慢性的な難聴を逃れるためには、一刻も早い治療が必要とされています。まさに『耳の脳梗塞』『耳の心筋梗塞』といった位置づけだという医師もいます。原因はまだはっきり解明されていませんが、『血液循環の障害』という見方が高まっています。 また、突発性難聴を発症する人に見られる共通点は、過度のストレス、寝不足、疲労です。これらにより自律神経が乱れることが発症の引き金になると考えられています。 『低音部型難聴』は文字通り、低い音だけが聞こえにくくなる難聴です。『耳が詰まったような感じ』『ゴーっという低い音の耳鳴り』を伴い、ある日、低い音だけ聞き取りにくくなります。この症状は数日で自然に治ることもありますが、再発することが多いのが特徴です。何度も繰り返すとメニエール病に移行することがあります。 直接の原因はまだはっきりしていませんが、蝸牛の中を満たしているリンパ液が増えすぎることで、内圧が上がって起こると考えられています。聞こえないのが低音部なのは、蝸牛の奥にある低音を感知する基底板の面積が最も広いため、圧がかかりやすいという見解です。 この引き金になるのが、やはり過度なストレス、寝不足、疲労です。女性に多いのは、社会進出に伴い、仕事や家事、育児、介護などで、ストレスを抱えやすいことが挙げられています」
放置してもいい耳鳴りといけない耳鳴りとは?
誰でも一度は「キーン」といった耳鳴りを感じたことがあるのではないだろうか? しかし耳鳴りにも、放置してもいいものといけないものがある。 【放置していい耳鳴り】 ・しばらくすると消える ・寝る前や静かすぎる環境でだけ聞こえる ・何かに夢中になっていると消えてしまう ・そもそも気にしなければ聞こえない これらは生理的耳鳴りといって、異常なことではない。 【放置してはいけない耳鳴り】 ・突然片方の耳だけに起こり、寝ても治らない ・長引いている ・気になって生活に支障が出ている ・難聴も伴っている これらは病的な耳鳴りなので、すぐに耳鼻咽喉科を受診して。原因には中耳炎、内耳炎、突発性難聴、低音部型難聴、メニエール病、高血圧症などが考えられる。まずは診断してもらい、原因となる病気を治療することが優先される。