「意地悪な言い方をすれば国民民主党って…」池上彰が“103万の壁”を国民・玉木氏に直撃【池上無双炸裂】対談前編
● 「首相にぶつけたい質問」の募集で 制度に風穴を開けられた 玉木 安倍元首相や岸田前首相に対する襲撃などがあったので気を付けながらですが、街頭での国民との対話は、政治家にとって非常に貴重な機会なんです。私には警護は付きませんしね。 池上 なんと!じゃあ“お忍び”で自由に動けるんですね、とこれはブラックジョークですが。 玉木 いやいや、身を正してですね……。 もう一つ、国民の声を聞く機会として、首相への代表質問の際にSNSで「来週、首相に質問するので、もしあなたが国民民主党の代表だったら、首相にぶつけたいと考える質問を募集します」と事前に告知して、気になっていることをお寄せいただいています。5000件くらい集まるんですよ。 その中で一つ、実現にこぎ着けた例が、障碍者福祉の所得制限の撤廃でした。私も全く不勉強だったのですが、障碍のあるお子さんを抱える親御さん向けの支援策はある一方で、そのほとんどに所得制限が課せられているのです。 親御さんたちは、自分たち亡き後の子どもの行く末に大きな不安を抱えており、なるべく多くの財産を残したいと考えるので、誰よりも働いています。しかしそれによって所得制限を超えてしまい、多くの制度を利用できずにいたというのです。 これは何とかしたいと、聞き取りなども行って、まずはお子さんの補装具、車いすや杖(つえ)など成長に合わせて買い替えなければならないものに対する補助に関しては、所得制限を撤廃することができました。まだまだ課題は多いのですが、まさに国民の声から制度に一つ風穴をあけることができた事例です。 また、「たまきチャンネル」という公式YouTubeチャンネルでも発信しています。政治をわかりやすくするため、6年前に「永田町の池上彰」を目指して開設しました。街頭演説、集会にネットでの発信ややりとりを組み合わせながら、できるだけ国民と近い距離を維持できるように努めていきます。 >>後編に続く 【訂正】記事の初出時より以下の通り訂正しました。 4P目 5段落目 2022年は7兆円です→2022年は6兆円です (2024年12月10日 15:35 ダイヤモンド編集部)
池上 彰/玉木雄一郎