バッテリー賞 ソフトバンク・有原が最高の相棒に残留ラブコール「一緒にできたらな、と」
スポーツニッポン新聞社が制定する「2024年度 プロ野球最優秀バッテリー賞」の表彰式が25日、都内のホテルで開かれた。パ・リーグはソフトバンクの有原航平投手(32)―甲斐拓也捕手(32)、セ・リーグは巨人の菅野智之投手(35)―小林誠司捕手(35)が受賞。有原は全試合でコンビを組み、今オフに国内フリーエージェント(FA)権を行使した甲斐に残留ラブコールを送った。 最高の相棒に“残留ラブコール”を送った。初受賞となったソフトバンク・有原は、国内FA権を行使して注目を集めている女房役の甲斐について「悔いのない決断をしてほしい」と願いつつ、来季の2年連続受賞を振られ「ぜひ(来年も)お願いします。一緒にできたらな、と思います」と残留を希望した。 同学年で公私で仲の良い甲斐とのコンビでの受賞。登板した全26試合、182回2/3でマスクをかぶってくれて、14勝で5年ぶり2度目の最多勝にも貢献してくれた女房役への感謝の思いは強い。春季キャンプ中、前年に手応えをつかんだ甲斐から「バッテリー賞を目指そう」と声をかけられた。有原自身も「優勝するためには、こういった賞を獲るくらいの成績が必要」と狙いを定めて取り組んだ。 球界随一のブロッキングはもちろん、自身の要望に応じて構え方やミットの使い方も対応してくれた。有原の登板時だけフルフェース型のマスクも使用。「“あれがいい”“これがいい”と言ったことを柔軟にやってくれる。素晴らしいキャッチャーです」と改めて感謝の言葉を並べた。 自身も米球界を含めて2度の移籍経験があるだけに、プロ野球人生の分岐点に立っている甲斐の心境は理解できる。現在、巨人が大型契約を準備して球界を代表する捕手の獲得に乗り出しており「一緒にやりたい思いはずっとありますけど。本人の決断が一番」と気遣った。 残留を願う気持ちは強いが「もし、(来年に甲斐と)対戦したら?」との問いにエースは「打たれたらいろいろ言われそうなので、しっかり抑えたいなと思います」と即答。女房役の去就は流動的ながら、リーグ連覇と日本一奪回を目指す来季も、有原がチームの中心であることに間違いはない。 (木下 大一)