親子の体験が新聞に! 東京ドームシティの「世界に1つだけの思い出新聞」で探る生成AIの新たな可能性
┌────────── 生成AIに加えて、文章や写真を流し込むためのフォーマット、流し込む作業を行うシステムなどを組み合わせることで10分ほどで新聞作成を実現しています。人間が行うのは最終の成果物のチェックのみです。万が一、攻撃的な表現などが含まれていた場合は作り直す運用になっていましたが、事前に制御していたこともあり、実際にはそうしたエラーはありませんでした(吉岡氏) └──────────
満足度は94%、顧客の体験価値向上に加え、利用データの収集も
夏休み期間の19日間に無償でサービスを提供したところ、利用者の11.5%が利用した。運用に際しては、受付でQRコード入りのチラシを配布したほか、入口付近のエリアに新聞受取用の特設ブースをおいて利用を促した。利用者に向けて実施したアンケートでは、満足度が94%と体験価値として非常に高いことが示されたという。
┌────────── 新聞を手渡しした際に、『すごいね』と喜んでいただく反応を多く目にしました。祖父母に渡すために2枚をお持ち帰りになった方もいれば、『自宅に飾ります』と話してくださった方もいました。個別の思い出として形に残せる点に高い支持を得られたようです(木村氏) └──────────
┌────────── デジタル戦略部の視点としては、『子どもが生成AIを体験できること』に興味を示す保護者の方が多いかと思っていたのですが、そこは価値としての認識が低く、お子さんが主役の思い出が残せる点を価値と感じる方が圧倒的に多かったです(高田氏) └──────────
顧客の体験価値向上に加え、副産物として施設の利用データを取得できたこともメリットだったと矢倉氏は言及した。 ┌────────── 以前は、利用者の属性と利用日時のデータしか取得できていませんでしたが、サービスの提供を通じて、利用者がどのような遊具で、どんな遊び方をしていたかのデータが取得できました。年齢による楽しみ方の違いなども解像度が高く把握できたので、今後の施設改善に利用できると思います(矢倉氏) └──────────