家づくり&間取りの工夫:大きなものが片づく深い収納、どうつくる?
2.枕棚の奥行きもしっかりとる
押入れは、中段(真ん中の棚)や枕棚(上部に設置される棚)は、固定で高さを変更できないことが多いです。しかし、入れるものによっては、高さがたりない場合も。筆者は、あらかじめ入れるものを決めておいた方が、失敗しないと考えました。 筆者の場合、ひな人形と兜飾りを重ねて収納したかったので、枕棚の位置を上にずらしました。 また、枕棚の奥行きは、一般的には中段より浅い(40cmや60cm)ことが多いです。しかし、枕棚に来客用布団(奥行き70cm)を収納したかったため、少し深めの80cmで設置しました。
3.奥行きは一般的な押入れと同じサイズに
注文住宅は、収納の奥行きも自由に変えられることが多いです。ですが一般的ではないサイズにすると、ぴったりな収納ケースを見つけるのに苦労します。ですから、奥行きは一般的な押入れと同じサイズ(80cm~90cm)にしました。
4.後ろのあきスペースをもったいないと思わない
1階のつり押入れには、枕棚以外、棚(固定棚や可動棚)は設けませんでした。理由は、棚をつくると、収納するもののサイズが制限されてしまうからです。可動棚の場合でも、強度を上げるために仕切りが必要になり、使い勝手が悪くなります。そこで、棚の代わりに無印の収納家具を置いています。 そのため後ろに、あきスペースができてしまいました。でもそこを「もったいない」と思うと、収納家具を奥に寄せ、手前にものを置くことになり、一気に使いにくくなります。そのため手前にそろえて収納家具(棚)を置き、奥はあけてあります。 唯一、奥に置いてあるのは、お風呂のフタ(写真)。入居後1週間だけ使い、その後3年以上使っていないものです。そろそろ廃棄しようかと考えているところです。
5.奥に収納するなら思い出アイテムを
1年に1回も使わないけど、どうしても捨てられない思い出アイテム。収納奥のあきスペースは、そうしたものをしまうのにぴったりです。 自分の小さい頃のアルバム、使わないけど大事に取っておきたいプレゼントなどは、2階の収納の奥にまとめて収納しています。
深い奥行きの収納があって、やっぱりよかった
見回してみると、意外に深さのある収納が必要なものがあります。また、新居での新しい生活。今まで考えもしなかったものを購入するかもしれません。たとえば、わが家はクリスマスツリーを大きいサイズに買い直し、キャンプ用のイスも今の家に住み始めてから購入しました。 もし奥行きが深い収納スペースがなければ、片づける場所がなく困ったのは明らかです。「深い収納は使いにくいから」と、安易に削らなくてよかったと思っています。
稲葉かすみ