海外メディアは大坂なおみの全豪Vをどう評価したのか?「大坂時代の到来」「4大大会通算10度Vできる」
テニスの全豪オープン、女子シングルス決勝が20日、豪州メルボルン・パークで行われ、世界ランク3位の大坂なおみ(23、日清食品)が同24位のジェニファー・ブレイディ(25、アメリカ)を6-4、6-3のストレートで下して2年ぶり2度目の優勝を果たした。四大大会の優勝は4勝目で優勝賞金275万豪州ドル(約2億3000万円)を獲得した。 パワー、テクニック、戦術のすべてで圧倒的な力を示した大坂の優勝を海外メディアはどう報じたのか。 「これからは大坂時代の到来」と絶賛したのがUSAトゥデイ紙だ。 同紙は、大坂のグランドスラム通算4勝がキム・クライシュテルス(ベルギー)に並び、通算5度Vのマリア・シャラポワ(ロシア)、マルチナ・ヒンギス(スイス)を「視界にとらえた」と評価。「かつてよりも疑いなく層の厚くなった女子テニス界は今、大坂が豪州で見せたパフォーマンスで突如(パワーバランスが)傾こうとしている」と伝えた。 大坂がグランドスラム通算23勝のセリーナ・ウィリアムズ(米)ら強豪を破ってきた戦いに触れ「これは最高の選手だからこそできること。大坂は今、歴代最高の選手たちのグループに入ったと判断すべきように見える」と称賛した。 一方で、4度の優勝がいずれもハードコートだった点に注目。 「彼女が(ハードコートで)試合を支配してきた能力は、他のサーフェイスでは鮮明になっていない。彼女はハードコート以外のコートの大会で一度も優勝がなく決勝進出もない。全仏オープンでは3回戦を突破できず、欧州のクレーコートシーズンのその他の大会でも長く勝ち進んだことがなくクレーコートでの適性は奇妙なほど残念なものだった。ウィンブルドンでも2度の3回戦敗退と初戦敗退が1度ある」と指摘した。 その上で「もし大坂を歴代最高の選手の1人と考えるのであれば、彼女はこれら2つのメジャー大会でインパクトを残し始めなければならないだろう。ウィリアムズのテニスのオープン化以降の記録となる23度のグランドスラム優勝を追い詰め始めたと考えるのは大坂に対して期待しすぎだが、全仏オープンとウィンブルドンで勝てないようでは、目標を高く設定することさえできない。だが、大坂にはそれができるだけの才能があり、もしこの数年で我々に何かを見せてくれたりしたら、それは彼女が殻を破るということに意欲的だったことだ」と大坂への期待度を記した。そして、「4つ目のグランドスラムタイトルを従え、自信に満ち溢れた姿から、これからはなおみの時代となる」と締めくくった。