【次は何が話題に?】2025年、25年ルールでアメリカに輸入解禁となる日本車4選 日本車人気沸騰から10年
米国でのJDM人気に火をつけたのはR32スカイラインGT-R
JDMとはジャパニーズ・ドメスティック・マーケットの頭文字で、直訳すると『日本国内市場』となるが、意味としては、日本仕様の車両または日本独自の装備を持つクルマとなる。 【写真】三菱ランサーエボリューションVI トミ・マキネンエディション(CP9A型)をみる (23枚) その最たるものが右ハンドルで、このほかオレンジ色のリアウインカー(米国では赤が主流)やディーラーオプションで選択できるサイドバイザー、80年代に流行した水中花シフトノブ、旧車スポーツカーのお約束である小径ハンドルなど、日本独自の装備やカー用品もJDMと呼ばれている。 アメリカでは一般的に、25年ルールによってアメリカへの輸入が解禁となったクルマそのものをJDMと呼んでいる。25年ルールの正式名称は『H.R.2628 - Imported Vehicle Safety Compliance Act of 1988』というアメリカ合衆国の法律である。 基本は自動車の安全規則に関する法律だが、1960年代から米国安全基準に適合しない並行輸入車の扱いについても議論が進められきた。60年代に新車並行のメルセデス・ベンツがアメリカで大量に販売され、正規ディーラーにとって大きな損失となったことを契機に、ドイツ車メーカーが共同して『並行輸入車排除』のロビー活動を行った。 この活動によって、一時期は新車も中古車も並行輸入はほぼ全面禁止されたこともあったが、その後1987~88年に自動車安全法に関する新たな動きが起こり、結果的に1988年10月に当時のアメリカ大統領ロナルド・レーガン氏が署名をし、新たな法律が成立した。 基本は自動車の安全に関する法律だが「25年経過したクルマはクラシックカーとみなされ、FMVSS(米国保安基準)への準拠を免除する」という内容も含まれている。これが、いわゆる25年ルールの始まりである。 その後90年代からアメリカ西海岸でホンダ車を中心とした『スポコン(スポーツ・コンパクト)』が花盛りとなり、日本車への注目が高まってきた。2001年に映画『ワイルド・スピード』が公開されてからは日本製スポーツカー人気に火が付き、日本車が多数登場するゲームやアニメの世界的な拡散も日本車人気を後押しした。 2008年リーマンショック後の暗黒時代を乗り越えて、2014年にJDM人気の火付けとなった日産スカイラインR32GT-R(1989年発売)がついに米国への輸入解禁となった。 日本から米国への中古車輸出台数も、この10年で1000台以下から1万6000台前後と、16倍に膨れ上がっている。(日本中古車輸出業協同組合調べ)