mi-mollet（ミモレ）

コラムニストのジェーン・スーさんと“雑談の人”桜林直子さんが、さまざまなテーマで雑談しているTBSラジオ人気Podcast番組『となりの雑談』。この番組のエッセンスをギュっと凝縮した書籍『過去の握力 未来の浮力 あしたを生きる手引書』（マガジンハウス）の発売を記念して、『となりの雑談』ミモレ出張編をお届けします!　 「一人で生きていこうと思ったのに婚活パーティで出会いが…」揺れる相談者へのジェーン・スー＆桜林直子のアドバイス 事前にミモレ読者から募集したお悩みのうち、編集部でセレクトした3つにお二人が向き合ってくれました。  ジェーン・スー 1973年、東京生まれ。コラムニスト。TBSラジオ「ジェーン・スー　生活は踊る」、Podcast番組「ジェーン・スーと堀井美香の『OVER THE SUN』」のパーソナリティーとして活躍中。著書に『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』（第31回講談社エッセイ賞受賞）、『生きるとか死ぬとか父親とか』『おつかれ、今日の私。』『闘いの庭　咲く女　彼女がそこにいる理由』などがある。 桜林直子 1978年、東京生まれ。洋菓子業界で12年の会社員を経て2011年に独立。クッキーショップ「SAC about cookies」を開店（現在はオンライン販売のみ）。noteで発表したエッセイが注目を集め、ドキュメント番組『セブンルール』に出演。20年より「雑談の人」という看板を掲げ、マンツーマン雑談サービス「サクちゃん聞いて」を主宰。著書に『世界は夢組と叶え組でできている』がある。   お悩み  ゆーさん（30代後半）未婚 医療系の仕事をしています。結婚願望はそこまで強くはありません。約2年前に結婚を焦って失敗し、その時に自分一人で生きられるくらいの余裕を持とうと決めました。順調にキャリアを積み、この先も一人で生きていくのかも、と計画を立て始めた矢先、親が申し込んでいた婚活パーティーに出席することになりました。全く期待していなかったのですが、ありがたいことに8歳下から10歳上まで、何人かの方から申し込みがあり、食事に行くことになったのです。 そこで、「結婚する」「他人と一緒に生きていく時に大事なこと」って何なのでしょうか?　また、それを短期間で確かめられる方法はあるのでしょうか?　もしくは直感で決められるものなのでしょうか?　すごく恵まれた機会なのは承知していますが、数年ぶりの“恋愛?”で戸惑っています。 ジェーン・スーさん回答  ひとりで生きていく計画を立て始めたくらいなのですから、なにも考えずに食事に行ってきたらよいと思います。ただし、正直に。お食事のお誘いに対し、結婚願望はそれほど強くないこと、親が申し込んだ婚活パーティーに参加し期待せずに行ったらお誘いがあったこと、お誘いは嬉しかったので気軽な気持ちで構わなければ是非、とメールなりLINEなりで返信したら良いと思います。それでもOKという人と、友だちを増やすくらいの気持ちで行って、話が合って恋愛感情が湧いてきたら、その時また考えたらよいと思います。私ならそうします! 桜林直子さん回答  結婚に大事な条件を相手に当てはまるか確認するのではなく、自分が結婚に何を求めているのかを知るのが先だと思います。 他人と一緒に生きていくのであれば、どんな生活を送りたいのか、どんな距離感で、何を共にしたいのか。いわゆる一般的な「家庭像」にあてはめるのではなく、どんなでこぼこなものでも「自分の」家族はどんなものにしたいのか。寝起きを共にして一緒に食事をして家計を共にするなどの「当たり前」とされているようなものも、一つ一つ本当に自分が望んでいるのかを確認する。そして、たとえば家族に「おしゃべりの相手」を求めるのなら、おしゃべりが楽しい人と一緒にいるのがいいですよね。相手が家族にそれを求めてない場合も大いにあり得るので、お互いに家族や結婚に何を求めているのかを出し合い、見せ合って合う人を探すのがいいのではないでしょうか。