ウクライナ軍が塹壕要塞構築 アウディーイウカの戦訓から
ハルキウ、ウクライナ、3月22日 (AP) ― 重機で掘られた塹壕が、切り出された木材とセメントで次々と補強されていく。 アウディーイウカの前線に要塞を構築しなかったために、ロシア軍に西への進出を許してしまった失敗から学んだウクライナ軍は、同じようなシナリオを避けるために、北東部ハルキウ州で塹壕要塞の構築と防衛線の整備を進めている。 ハルキウ州のクピャンスク正面では、ウクライナ軍とロシア軍が激戦を繰り広げているが、万が一に備えて、ウクライナ軍が後退してロシア軍を迎え撃てるよう、塹壕陣地が急ピッチで構築されている。 工事責任者によると、この地域は激戦が繰り広げられた占領解除地域であるため、地雷除去プロセスに多くの時間と注意が払われているという。地雷除去作業には200人以上の兵士人と約30個の国家緊急援助部隊が参加している。 クピャンスク戦線のロシア軍は熟練した戦闘員であることに加え、T-90戦車など他の戦線よりも近代的な武器や装備を持っているという。 戦略的なクピャンスク地域では、アウディーイウカのような事態が繰り返されることを恐れ、ウクライナ軍は「竜の歯」と呼ばれるコンクリート製のピラミッド型対戦車防御要塞や、前線から遠く離れた場所でも深い塹壕を時間をかけて建設している。 塹壕陣地は、国防省が第一線の兵士たちのニーズや要望を考慮して、場所の選択から塹壕の設計まで軍が管理して、ロシア軍の新たな攻撃に備えている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)