なぜ横浜DeNAは巨人にまだ1勝もできないのか…9回まさかの”脇役”に連続被弾で8年ぶりの屈辱
横浜DeNAが11日、本拠地で行われた巨人戦に2-4で敗れて、開幕以来、対巨人戦に2つの引き分けを挟み5連敗となった。いまだG倒を果たせず開幕からの5連敗は2013年以来8年ぶりの屈辱。「防げる失点」「奪える得点」を形にできないツメの甘さが目立ち、坂本勇人(32)が抜けてピンチの巨人に一矢を報いることができなかった。
”ハマの守護神”三嶋が痛恨のミス
まさかの悲劇に7194人と発表されたハマスタが凍り付いた。 2-2の同点で迎えた9回。最低でも引き分けのマウンドを託された守護神の三嶋一輝(31)が先頭の新外国人のジャスティン・スモーク(34)を見逃がしの三振に仕留めた。4回にライトスタンド上段まで運ばれる特大の2号ソロを打たれている“一発警戒“の大砲に対して3-0の“逆境カウント“から追い込み、最後はインサイドに154キロと表示されたストレートで勝負した素晴らしい三振だった。 だが、昨年2本塁打、今季はまだ本塁打のない”脇役”の若林晃弘(27)を迎えて、その警戒心が解けてしまったのか。カウント1-1から不用意にど真ん中に投じたフォークが落ちない。クルっと体を回転させた若林がライトスタンドへ消えゆく打球を「入ったと思った」との感触を持って見送った。さらに続く吉川尚輝(26)にも外角を狙ったスライダーを捉えられバックスクリーンの左にまで運ばれた。 骨折で戦線を離脱した坂本をフォローすべき“代役2人“に活躍の場を与えてのジ・エンド。三浦監督は、「2本とも変化球。失投になりましたね」と言葉を絞り出した。 防御率0点台だった頼れる守護神が4月22日の中日戦以来の今季3敗目…すでに16試合登板のフル稼働も辛いが、細心の注意を払えば「防げる一発」ではあった。 わずか3球で先取点を奪われた。 4日の中日戦で8失点した大貫晋一(27)にとってリベンジをかけた先発だったが、先頭の梶谷への2球目の浮いたストレートを弾き返された。打球はレフトフェンスを直撃。そして続く2番のウィーラーにも初球の甘く落ちるカーブを捉えられ、今度はライトフェンスを直撃されてしまった。ウィーラーは外国人にしては珍しくチーム貢献の打撃ができる打者。走者を進めようと右方向を意識していたところにおあつらえ向きのカーブを投じた。わずか3球で1点を失ったのである。 三浦監督は、前回炎上した大貫に「ふたをする」というイメージを伝授していた。ツーシーム、スプリットを武器とする大貫は、そのボールが浮くと、たちまち持ち味が消える。だが、その立ち上がりに「ふたをする」ことはできなかった。これも「防げる失点」だった。 「立ち上がり簡単に得点を与えてしまったことが一番の反省点」 そう悔やんだ大貫は、その後、立ち直った。