欠けていく月と星たちの共演、彗星とオーロラに期待がふくらむ今週の夜空
今週の夜空の見どころは、欠けていく月に寄り添う木星、そして、ふたご座のポルックスと弓なりに弧を描く月の接近だ。週末には、肉眼で見える彗星と夜明けの月の共演が拝めるかもしれない。かなり早起きしなければならないが、滅多に見られない絶景を見逃す手はない。 9月第4週の夜空について知っておくべきことをまとめた。 ■9月24日(火):月と木星が接近 真夜中を迎えるころに東の空を見れば、ほぼ半分に欠けた月が木星の左側に浮かんでいるだろう。この2つの天体の上方を見上げると、おうし座のプレアデス星団(すばる)と、ぎょしゃ座で最も明るい星カペラが輝いている。 ■9月25日(水):下弦の月 今宵は下弦の月。向かって左側が半分輝いて見える月が、真夜中ごろに東の空に昇ってくる。月の出と入りは毎晩約50分ずつ遅くなるため、今週末には星空観察にうってつけな月明かりのない夜が訪れる。 ■9月25日(水):こと座とベガ 暗くなってから夜空を見上げると、西の方角にこと座が見える。この小さな星座で最も明るい星が、ベガ(織女星、おりひめ)である。 ベガは、すべての星の基準となる星だ。全天で5番目に明るく、約25光年離れた場所にある。地球から見たときの星の明るさ、すなわち見かけの明るさ(見かけの等級)は、この青い星を基準に測定されている(ベガ等級という)。 ベガより暗い星にはプラス(+)の等級が、明るい星にはマイナス(-)の等級が与えられている。ベガは、はくちょう座のデネブ、わし座のアルタイル(牽牛星、ひこぼし)とともに「夏の大三角」を形づくる星でもある。 ■9月27日(金):月がふたご座とランデブー 日の出の30分ほど前に南東の空を見上げると、ふたご座で最も明るい星ポルックスと、まだ少し厚みを残した逆三日月が並んで光っている。「双子の片割れ」であるカストルも近くに見える。 ポルックスは地球から34光年の距離にあり、太陽の9倍の半径をもつ赤色巨星だ。周りを公転する太陽系外惑星が1つ確認されている。地球から51光年離れたカストルは、実際には3組の連星からなる6重連星である。 同じ夜空には、オリオン座の3つ星と火星、木星も見える。