坐骨神経痛がきっかけで東洋医学にドはまり。教えに従い断酒もしたが、甘い物だけはやめられない…それでも健康診断で引っかからない理由
◆スイーツ断ちに失敗し続けて しかし、ここまで健康に気を使うようになった私でも、どうしてもやめられないものが一つある。それは甘味。私は大の甘党であり、大のスイーツ好きなのだ。 私の一日は、起床後の1杯のモカコーヒーで始まる。そして朝食を摂り、その後に日本茶とスイーツを口にしなくては気がすまない。20代の頃は、スイーツの食べすぎで半病人の身体になってしまったほどだ。幾度となく禁酒ならぬ「スイーツ断ち」を試みるも、これだけはどうしようもなかった。 かつて夫にも、「甘いものを摂りすぎるなよ」と注意されたことがある。夫の祖母は私と同じく甘党で、糖尿病の末に亡くなったからだ。私は彼女の気持ちがよくわかる。美味というものは、人の本能に刻み込まれて忘れがたいのである。 この悩みを導引術の先生に相談すると、「自分の欲望を無理に抑えつけることはない。あるがままの自分を認め、上手にコントロールしなさい。メリハリをつければ大丈夫」とアドバイスしてくれた。 さて、どうにもならない欲望をどうコントロールしたらいいものか。思案の末に、一計を思いついた。朝食後は、日本茶とともに少量の甘味品を摂る。そして月に2回はファミレスへ行き、好きなものを好きなだけ食べることにした。あえて《不養生の日》をつくったのだ。このときだけは、日頃は我慢している大盛りのフルーツパフェも、心置きなく食べていい。 食生活にメリハリをつけることで、ストレスを溜めずに糖分の過剰摂取を避けることに成功した。飲食物は、人の身体にとって毒にも薬にもなる。要は自分の中でどうバランスを取るかが大切なのだろう。 あれから20年以上が経った。この年齢になると老いを意識してしまうが、私の日常はまずまずというところ。毎年受けている健康診断も、取り立てて気になる項目はない。あのとき坐骨神経痛にならなければ、私は今頃どうしていただろうか。導引術の習得、欲望のコントロール法……。私は、はるかに大きなものを手にしたような気がする。 日々の基本は、「食べ物は30回噛む」「就寝3時間前から飲食物は口にしない」「食べ物を粗末にしない」の三原則。平日は養生を第一とし、月に2回は羽目を外して好きなものを存分に口にする。私はこの方法で、どうにかこうにか健康を保つことができている。
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