日陰の庭づくりの基本「株はコンパクトに、葉の形はさまざまに」
あきらめがちな日陰の庭を明るくセンスよく楽しみませんか。ポイントは日陰でも育つカラーリーフを積極的に取り入れること。『趣味の園芸』6月号では、その魅力を知りつくした園芸研究家の荻原範雄さんに、日陰の庭づくりの基本や、おすすめ植物をたっぷりと教えていただきました。一部を抜粋してお届けします。 日陰で育てられるおすすめの植物34種類
株はコンパクトに。小ぶりのものを多めに
開けたところにある日なたに比べて、日陰には高木や塀などがあり、狭い場合が多いもの。そんなスペースに草丈のある植物を多く植えると、圧迫感が出て狭さが強調されます。草丈は40cm以下のものを中心に。また、同じ種類でも品種によってサイズが異なる場合は、小型から中型の品種を選びましょう。 少ない種類でシンプルにまとめるのもよいのですが、組み合わせによっては単調に見えることも。種類を多く植えたほうが変化のある景観になります。
葉の形はさまざまに。形もよく見て
選ぶときは葉の形も要チェックです。種類によって、円形、ライン状、羽根状、手のひら状など、形はさまざま。形を変えて組み合わせると、リーフだけでもバラエティ豊かな空間を楽しめます。
日陰にもいろいろある
日陰といっても、光の入り具合で明るさはさまざまです。育つ植物の選択肢が多いのは明るい日陰。落葉高木の下など、木漏れ日が当たるところは、強い日ざしを葉が和らげてくれる理想の日陰です。建物や塀の近くでも、午前中に3~4時間ほど日が当たれば明るい日陰といえます。 6月号では、そんな明るい日陰で育つ植物をメインに、萩原さんがおすすめをピックアップ。リーフ使いのコツや管理なども紹介しています。 教えてくれた人/荻原範雄(おぎはら・のりお) 園芸研究家 長野県上田市で宿根草専門店を営む。扱う植物は4000種を超え、すべて自身でも栽培。国内の育種家や生産者と交流し、海外からの最新品種の導入も積極的に行う。『おぎはら流 がんばらなくても幸せな庭 宿根草のナチュラルガーデン』(NHK出版)など著書多数。 ●『趣味の園芸』2024年6月号 「カラーリーフで彩る 日陰の庭づくり」より