あわや乱闘騒ぎの皇治の最終目標はメイウェザー戦…体重差約19キロのジジ戦でインパクトを残せるか、それとも茶番劇で終わるか
総合格闘技イベント「超RIZIN」「RIZIN.38」(25日・さいたまスーパーアリーナ)の前日計量が24日、都内のホテルで行われ、「超RIZIN」の異色のスタンディングマッチで対戦する皇治(33、TEAM ONE)と、フロイド・メイウェザー・ジュニア(45、米国)のボディガードを14年務めるジジ(40、イラン)が、あわや乱闘という騒動があった。2人の体重差は約19キロもあるが、皇治は「1ラウンドから打ち合ってぶっ倒す」と宣言。この試合で、ボディガードをボコボコにするインパクトを与えてメイウェザーを引っ張り出し、京セラドーム大阪で元5階級制覇王者とのビッグマッチを実現したいとの夢プランを明かした。一部のファンからは“茶番“扱いされているカードだが、どんな結末になるのか面白くなってきた。
5階級差も「1ラウンドから打ち合ってぶっ倒す」
不穏な空気が流れていた。不敵にガムを噛み、計量からずっとジジを睨みつけていた皇治は、恒例の2人が正面を向いてファイティングポーズを取る写真撮影を無視して、いきなりフェイスオフ。2人の距離が近づき、ジジのキャップのつば部分が触れると、皇治は、ジジの胸付近を押して突き飛ばした。 するとメイウェザー陣営の長身の屈強そうなもう1人のボディガードが猛スピードで走ってきて皇治の前に立ちふさがり止めに入った。ジジもメイウェザー陣営のスタッフに押さえられたが、真っ赤なを顔してスポンサーボードが倒れかけるほどの勢いで皇治につかみかかろうと暴れ回った。 壇上は、あわや乱闘の大混乱。ようやく騒動が収まると、皇治は「(止めにきた)ボディガードが一番強そう」と一言だけ残して壇上を降りた。 「朝倉(未来)が、ハワイの会見で突き飛ばされていたからね。やり返してやろうと。それにしても、おっぱいは大きかった。オレの経験からいくとHカップか」 そもそも2人の体重差を超えての異色マッチが決まったのは、8月下旬にハワイで行われた会見での朝倉未来とメイウェザーのフェイスオフで、ジジが朝倉を突き飛ばしたのが発端。3日前の渋谷109前での公開会見では、メイウェザーのお面をかぶって挑発していた皇治が、ついに実力行使に出た。 「ごっつい緊張していたし、TMT(陣営も)焦っていたね。でもボデイガードがイノシシかボルトくらいのスピードで飛んできて、あれが一番ビックリしたわ」 この試合は体重制限のない3分3ラウンドのスタンディングバウト。いわゆるボクシングルールだ。この日の前日計量は、皇治が65,30キロで、ジジが84,45キロあった。両者の体重差は実に約19キロ。ボクシングで言えば、皇治がウェルター級でジジがクルーザー級。5階級も違う。階級制のボクシングでは、ありえないカードだが、使用グローブは、両者ともに10オンスで、決まりグローブハンディもなかった。厳格な階級制が導入されているボクシング界の常識でいえばウェルター級の皇治に勝ち目はない。 だが、皇治は、「相手にあんぱんみたいなグローブつけさせてくれとも思うけど、なんでもいい。83キロでも85キロでもパンチが当たらないと体重なんか関係ない。ぶっ倒しますよ」と宣言する。 その根拠は初の公式試合出場となるジジのボクシングスキルの無さだ。 22日に行われた公開練習では、ジジは軽くサンドバック打ちを披露した。パワーは十分。迫力はあったが、パンチはド素人。スタミナが3ラウンド持つかどうも疑問だ。