JBCも困惑…井岡一翔の大みそか世界戦はどうなる? 王者欠席で調印式中止
前WBA世界スーパーフライ級王者・井岡一翔が挑む大みそかの世界戦で、29日に都内で予定された調印式が急きょ、中止となった。開始直前にWBA王者フェルナンド・マルティネスが体調を整えることを理由に欠席を伝えてきたという。王者は26日の公開練習も微熱を出して中止にしており、立て続けに公式行事をキャンセルした。試合開催に変更はないとしているが、30日に行われる前日計量の行方が注目される。 またも王者がドタキャンだ。調印式とグラブチェックに立ち会う日本ボクシングコミッション(JBC)の役員が見守る中、誰も着席しない壇上のテーブル前に志成ジムの芳野一貴プロモーターが立った。 「マルティネス側から、明日の計量に備えてコンディションを整えたいと連絡があった。我々は挑戦者なのでチャンピオンの要望を受け入れ調印式は中止となりました」 マルティネスは、26日の公開練習も37・8度の「微熱」を理由にキャンセルしただけに会場は騒然。王者側から具体的な説明はなく、芳野氏は「臆測ですが、減量による発熱では…」としたが「試合中止の可能性はないと思う」と話した。発熱後、病院に行かなかったことについては「理由は聞いていない。大したことがないと判断したようだ」とした。式の中止を知らされた井岡も姿を見せなかった。 「調印式が中止になったことはないと思う」とJBCの安河内剛執行理事も困惑顔。ただ、調印式は「必須ではなく、試合に支障はない」とし、医師による検診、前日計量、ルール会議で合意すれば世界戦という流れを説明した。「何も情報をもらっていないので、全てが臆測になる。もしかしたら順調に体調を整えているかもしれないし…」と安河内氏。計量の数時間前に会場入りして対応に当たるという。(谷口 隆俊)
報知新聞社