「着せられた濡れ衣をなんとか…」 岐阜・美濃加茂の前市長、名古屋高裁に再審請求
融資詐欺事件の捜査撹乱する「作戦」？
一方、B氏は業者から「藤井氏に渡す金を貸してくれ」と言われ、50万円を貸したと公判で証言していた。 ところが、これは当時、計4億円に上る融資詐欺事件でも立件されていた業者側の弁護人（故人）による「作戦」に加わったためだという。B氏は弁護人が「できるだけ融資詐欺の事件をうやむやにする…政治家に金を渡したという話をして、警察の捜査を融資詐欺ではなく贈収賄の方に向けよう」と考えていたと藤井氏の弁護団に話したという。 弁護団の郷原信郎弁護士は、名古屋高裁が逆転有罪判決を出す判断をするにあたって、A氏とB氏の証言を重要視していたと指摘。その証言の信用性が揺らぐ今回の新証言によって、司法判断は「まったく異なったものになる」はずだと主張した。 藤井氏は「2人は本人にとって（偽証罪などの）リスクがある中で事実を教えてくれた」と評価した上で、「こんな事件が認定されたままでいいわけがない。ぜひ多くの方々にこういった現実があると知っていただくと同時に、裁判官の方々がどういった判断を下すのか見ていきたい」と話した。 藤井氏の再審請求について、名古屋地方検察庁は「対応は差し控える」としている。 （関口威人／nameken）
