自律神経が乱れやすい春。疲れやイライラに効く漢方の知恵とセルフケア術
・イライラや目の充血にセロリ
イライラ、高血圧、目の充血、気温の上昇によるめまい、頭痛。そんな症状がある人はセロリを食べてみて。セロリは、体の余分な熱を冷まし、目の炎症や充血をとる働きがあります。 爽やかな香りは、気の巡りをよくしてイライラも抑えてくれます。「セロリのサッパリ和え」のようにサッと作れる料理なら香りを損ないません。お酢とセロリが相性抜群ですよ。 春は酸味のある食材をとるとよいけれど、酸味が強すぎるとのびのびする力が押さえつけられてしまう。だから、香りでのびのび巡らせるセロリは春にぴったりなのです。
【セロリのサッパリ和え】
1.スティック状に切ったセロリをサッとゆでる。ざるに上げ水で冷やす。 ※葉は薬効が高いのでまるごと使いましょう。 2.酢、醤油、ごま油で味を調え、冷蔵庫で数時間なじませたら完成。
・寝る前の脱力で翌朝スッキリ
ストレスが多い人や、過労気味の人は、ガチガチに力む癖がついているため、寝ている間も力みっぱなし。翌朝も疲れが取れていないのはそのせいかも。 そんな人は、寝る前に意識的に脱力をしましょう。仰向けで横になり、腰だけ浮かせて、ゆっくり息を吐きながら下ろします。目を閉じ、体の力を極限まで抜き、すべての重さを下(敷布団との接地面)へ。気血が頭から足先へスーッと下りていくのをイメージし、深く静かな呼吸を。これで翌朝の疲れの取れ方が格段に違います。
久保奈穂実(くぼ・なおみ)/なおみん
国際中医薬膳管理師。漢方アドバイザー。成城漢方たまりで年間約2000人の漢方相談・薬膳講師を行う。女子美術大学造形科卒業。芸能・音楽活動を行い、ハードな生活で身体のバランスを崩す。漢方薬に助けられた経験から興味を持ち、イスクラ中医薬研修塾にて中医学を学ぶ。SNSにて発信するやさしい養生知識や、カンタン薬膳レシピが大人気。総フォロワー約9万人(2023年4月現在)。 イラスト/ニシイズミユカ