プロ入り後に試して気付いた異変…「大きくしてからじゃないとわからなかった」 ドラ1入団のソフトバンク風間球打が育成再出発
育成から再びはい上がる。ソフトバンクの風間球打投手(21)が16日、球団と育成選手として再契約を結んだ。2022年にドラフト1位で入団してからつけてきた背番号は、「1」から3桁へと変わるが、「新しく気持ちを切り替えて初心に戻ってやりたい」と前を向いた。 ■育成で再契約の風間球打は…【16日の契約更改】 秋田・ノースアジア大明桜高時代は、21年夏に全国高校野球選手権大会に出場。1回戦、風間は球威あるストレートを武器に140球の熱投で北海道・帯広農高を9回2失点に抑え、チームに1990年以来、31年ぶりの白星を呼び込んだ。 鳴り物入りで「1」を背負ってプロの門をたたいた。ただ、そこから苦しんだ。1年目は右肘の張り、2年目は腰を痛めるなど度重なるけがに泣き、試合で投げられない日々が続いた。3年目の今季も主戦場は3、4軍の非公式戦。2軍公式戦では6試合の登板にとどまり、勝敗なし、防御率5・40と結果を残せず、今月4日に球団から戦力構想外を伝えられた。通告後には「イメージ通りの3年間ではなかったので、当然の結果」と悔しさをにじませつつ、納得した様子で話していた。 育成からの再スタート。まずは減量から取り組む。高校時代の体重は84キロ。プロ入り前から体重増を目標に掲げ、入団以降はプロで戦う体をつくるために増量を続けて現在は100キロ近くまで増加させた。ただ、風間は「(体重を増やすと)体のキレがなくなってしまうのは投げていて分かった」。 体重を増やしたことが裏目に出たのか、いつの間にか高校時代のように思うような球が投げられなくなっていた。「合うか合わないかは(体を)大きくしてからじゃないとわからなかった。あまり合わなかったのでしっかり絞って、高校のときのように体のキレを出してやっていきたい」。身をもって経験したからこそ、新たな一歩を踏み出せる。今オフは走り込みやウエートトレーニングで体を引き締める。 今季は高校時代の投球フォームの動画を何度も再生した。「どういう風に投げていたのか見返していた。それを思い出すというか、高校のときのように投げられなくても、今の自分をしっかり持って投げたい」と、昔の良さを取り戻しつつ、プロで育んできたことを織り交ぜた〝ハイブリッド〟型で挑む。4年目の来季は、この3年間が無駄ではなかったことを証明する年にする。(大橋昂平) 【#OTTOホークス情報】
西日本新聞社