朝イチと日没間際ではカップイン確率が半分に!? 思わぬミスパットを生む「グリーンのドーナツ化現象」ってなんだ?
ドーナツ化現象を防ぐには?
ゴルフは「あるがまま」の状態から戦略を考えてプレーするのが醍醐味ともいわれていますが、「さすがに後の組ほど不公平になるのはよくない」と考える人もいるはずです。ドーナツ化現象をなるべく起こさないようにするためには、どのようなことができるのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。 「カップインしたボールをピックアップする際のマナーとして、カップから1足分の範囲は踏まないようにするべきというものがあります。しかしプロのトーナメントでは、カップのすぐ近くまで歩み寄ってボールを取り出そうとしている選手も見かけます。最近ではそれによって『ボールが入ってしまえばマナーは関係ない』と勘違いしている人が多いのが、個人的に残念だと思うポイントです」 「『レッスンの神様』とも呼ばれたアメリカのプロゴルファー、ハービー・ペニックは『ボールを拾い上げるときにカップの近くを踏まないようにしているかどうかを見ると、そのプレーヤーがどれだけ思慮深く思いやりのある人かが分かる』という言葉を残しています」 「要するに、ゴルフ場には自分たち以外にもプレーをしている人がいるので、周りのゴルファーのことまで考えてプレーすることを求められるということです。みんなが1足分空けてピックアップをすれば踏まれる範囲も広くなって分散されるので、ボールの転がりが極端に変わってしまうリスクも減らせると思います」 なかには、ピンとカップの底が一体になっていてピンを持ち上げることで簡単にボールを取り出せるタイプのカップを導入したゴルフ場もあります。 飯島氏は「本来はコロナ禍でカップとの接触機会を減らすのが目的だったが、結果として片足に体重を集中させる体勢にしなくてもボールを拾い上げられるようになった」「ドーナツ化現象を減らす効果も期待できる」としています。 しかし、カップインしたときの「カコン」という独特な音を楽しみにしているゴルファーも多いため、プラスチック製のピン一体型カップはあまり普及しないのでは、ということです。
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