「エリザベス・ペイトン:daystar ⽩露」が京都・祇園の両⾜院で9月に開催。京都最古の禅宗寺院の塔頭寺院を絵画、ドローイング、版画が彩る
2017年に原美術館で開催された「エリザベス・ペイトン:Still life 静/⽣」展以来、日本で約7年ぶりの個展
ニューヨーク、ロンドン、香港などに拠点を持つギャラリー、デイヴィッド・ツヴィルナーが、エリザベス・ペイトンの新作個展「エリザベス・ペイトン:daystar ⽩露」を、京都・祇園の両⾜院で開催する。会期は9⽉8⽇~24⽇。 京都最古の禅宗寺院の塔頭寺院である両⾜院の環境を⽣かしたサイトスペシフィックな作品で彩られる本展は、ペイトンによる厳選された絵画のほか、インクによる作品、ドローイング、版画などが展示される。日本では、2017年に原美術館で開催された「エリザベス・ペイトン:Still life 静/⽣」展以来、約7年ぶりの個展となる。 両⾜院(1358年創建)は、臨済宗⻩⿓派を受け継ぐ⿓⼭徳⾒禅師によって開⼭された臨済宗の寺院。禅宗(臨済宗)では、茶道や芸術は⻑年禅の思索の対象とされてきており、近年両⾜院では現代美術の展覧会が数多く開催されている。 エリザベス・ペイトンは、ニューヨークのスクール・オブ・ビジュアル・アーツで学んだのち、1987年にニューヨークのアルシア・ヴィアフォラ・ギャラリーで初個展を開催した。1990年代の初めには、ダウンタウンにある元レストラン、ノヴェチェントの化粧室(ニューヨーク、1992)、チェルシー・ホテルの828号室(主催:Gavin Brown、ニューヨーク、1993)、プリンス・アルバート・パブ(ロンドン、1995)など、従来とは異なる場所で個展を開催し、話題を呼んだ。 2008年にニュー・ミュージアムで開催した「Live Forever: Elizabeth Peyton」が、ウォーカー・アート・センター(アメリカ)、ホワイトチャペルアートギャラリー(イギリス)、ボンネファンテン美術館(オランダ)を巡回。アイルランド現代美術館(アイルランド、2009)、メトロポリタン歌劇場のギャラリー・メット(アメリカ、2016)、原美術館(2017)、ヴィラ・メディチ内の在ローマ・フランス・アカデミー(イタリア、2017)など多くの美術館で個展を開催し、2023年にはロンドンのデイヴィッド・ツヴィルナーで、個展「Elizabeth Peyton: Angel」を開催した。 ペイトンは、アルドリッチ現代美術館の「ラリー・アルドリッチ賞」(アメリカ、2006)などをはじめ、複数の賞を受賞しており、2018年にはニュー・ミュージアム・ガラにおいても表彰されている。 作品は、シカゴ美術館(アメリカ)、カーネギー美術館(アメリカ)、ポンピドゥー・センター(フランス)、バーゼル美術館(スイス)、メトロポリタン美術館(アメリカ)、ロサンゼルス現代美術館(アメリカ)、ボストン美術館(アメリカ)、ニューヨーク近代美術館(アメリカ)、ナショナル・ポートレートギャラリー(イギリス)、フィラデルフィア美術館(アメリカ)、サンフランシスコ近代美術館(アメリカ)、シアトル美術館(アメリカ)、ソロモン・R・グッゲンハイム美術館(アメリカ)、テート美術館(イギリス)、ホイットニー美術館(アメリカ)等、世界中の美術館に収蔵されている。 キャリアを通して国際的な⽣活と旅をしているペイトンは、現在はニューヨークとパリを拠点に活動を行っている。展覧会の開催を記念して、本展に関連した出版物が近⽇中に刊⾏される予定だ。
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