高校球界初の大阪偕星学園“ドミニカンコンビ”最後の夏…「めっちゃプロへ行きたい」
いよいよ今日初陣。「実戦経験は少ないが、その分、相手チームにも知られていない。コロナで実戦経験が少ないのはどこも同じ。大博打ですが、能力は秀でている。心中しようと思っている」と指揮官。もちろんワーネルも背番号「1」の意味は分かっており「全力で頑張ります。9回完投する自信もあります」と意気に感じていた。 不慣れな異国での寮生活、コロナ禍も2人で支え合い、乗り越えてきた。 「いい日ばかりでもなかったし、家族に会いたいと思う日もあった。コロナで家族は心配しているし、僕も心配だった」とダビットはカリブ海に浮かぶ故郷を思い、いま、それをエネルギーに変えようとしている。 主将兼中軸打者とエースという仲良しのドミニカンコンビが挑む憧れの甲子園。“王者”大阪桐蔭を頂点とする激戦区大阪を勝ち抜くのは至難だろうが、この2人にはとんでもないことをしでかしそうな期待感もある。 現時点では複数の大学関係者からはあいさつを受けているというが、プロ側からの“アプローチ”はない。それでも2人は、「めっちゃ、プロへ行きたい。誘いがあったらどこでも行きます。アカンかったら…大学進学。日本の文化や野球をもっと学び、そこからプロになって、家族を喜ばせたい」と、将来の夢を語った。根底に流れるハングリー精神。最後の夏にドミニカンコンビは旋風を巻き起こすのかもしれない。 (文責・山本智行/スポーツライター)