400版を出さなかったヤマハの矜持 YAMAHA RZV500R、誕生から40年
発売から40年を経て50台が集まった
1991年に設立されたRZVオーナーズクラブが主催する形で「RZV500R デビュー40周年記念イベント」が2024年5月25日(土)にヤマハコミュニケーションプラザで開催された。国内モデルであるヤマハRZV500R、そして輸出仕様のRD500LCおよびRZ500が対象となる。 ちなみにこの輸出仕様モデルは、フルパワー仕様で88psを発揮するが、RZVのアルミフレームに対して鉄フレームを採用しているのが特徴。機種コードが異なり、47X、1GE、1VW、52X、53Gなどが存在する。大型のミラーやハンドルバーの高さ、フロントフォーク調整機構、水温&燃料計が異なり、仕向け地の法規などによってウインカーやリフレクターの装着、グラブバーの有無もある。またカラーリングも欧州向けではRZVとは大きく異なるものとなる。 今回の40周年記念イベントは午後1時にスタート、受付は正午からということだったが、会場となるヤマハコミュニケーションプラザがオープンする午前10時前から車両が集まっていた。このイベントはオーナー同士の交流を深めることが目的であり、イベント自体は無料。オーナーズクラブのメンバーにはこのイベント後に場所を移動し、宿泊込みの宴会などが用意されてはいたが、このミーティング自体はなにかイベントがあるわけでもなかったが、それでも正午前には40台以上の車両が集まり、最終的にその台数は50台を数えることとなった。
50台といえば販売数の1.35%。一部輸出仕様のモデルも来場しているので、単純に国内販売台数に対する比率とは言えないが、オーナーの中には複数台所有者もいることを鑑みると素晴らしい残存数といえる。ちなみに10年前に開催された30周年のイベント時とほぼ同数がそろったということだ。参加者の中には新車で購入したワンオーナーも10名近くおり、ワンオーナーではないものの33年前のオーナーズクラブ設立メンバーが6名いることからも、この車両がいかに人を惹きつけて離さないかということもわかる。 さて、そんな多くが憧れるRZVも40年も経てば維持も厳しくなってくるはずである。並んだ車両を見てみると、ド・ノーマル派、足回りとチャンバーなどの定番カスタム派、外観まで大きくモデファイする派と分類ができる。感覚として比率は2:7:1といったイメージだ。一時期はCDIやYPVSユニットのパンクなどのトラブルもあったが、現在はそれらはアフターでフォローできるようで、ノーマルにこだわらなければそれなりにRZVライフをエンジョイできるようだ。 残念ながら若手のオーナーは他車種と比べると非常に少なく、オーナー層のメインは60代となっている。オーナーズクラブの児島会長も「10年後の50周年記念イベントの開催は無理だ」と語っているほどである。が、まだまだ乗れるだけ乗り続けていってほしい。その10年後を目指して!
Webikeプラス編集部