80年代のアイコン「ランチア デルタHF 4WD」は日常使いできる全輪駆動スポーツカーだ!
ランチア デルタHF 4WD(Lancia Delta HF 4WD):全輪駆動のランチア デルタHF。
1980年代末、全輪駆動はオフローダーだけのものではなかった。ランチアは4WDをスポーツから日常生活に持ち込んだのだ。
「ランチア デルタHF 4WD」が、「ビアンココルフ」という美しいネーミングのクリアホワイトによく似合うのは、このためでもある。1987年から1992年にかけて、WRCのグループAで6度のワールドチャンピオン獲得の偉業を成し遂げた。このようなレースキャリアを振り返ることができる「ゴルフ」クラスのマシンは他にあるだろうか? 「デルタ」は、その長いキャリアの初期に”カー オブ ザ イヤー1980″を受賞し、最初の大きな勝利を手にした。ランチアにとって、このプレミアムコンパクトはターニングポイントであり、新たな出発点でもあった。 デザインとスタイルが70年代に根ざしていることは、技術的に高度な装備を備えたスポーティな「HF 4WD」では明らかだ。2つのディファレンシャルを備えたフルタイム4WDと、ターボ&インタークーラー付きDOHC4気筒エンジンが、ランチアにアウディとはまったく異なる結果をもたらしている。165馬力の「デルタ」は、4つのドアと大きなテールゲートを備えたスポーツカーだ。
スポーティなタッチ
ドアがパタンと閉まる明るい音、コックピットのグレーブラックのプラスチック、カーペット、ファブリックなど、「ランチア デルタ」のすべてが、ユーモアのないハイエンドの「アウディ90クワトロ」や「BMW325 iX」よりも、タッチが壊れやすく、薄く、チープに作られている。その一方で、輝くイエローの文字盤を持つ計器類とスポーツステアリングホイールは、ランチアがフェラーリから買い取ったかのようだ。ドライバーの真正面には丸い計器が6つ、センターコンソールの右側にはさらに2つ配置されている。オプションで用意されるレカロシートも、ここによく馴染んでいる。唯一欠けているのは、オープンギアシフトゲートだ。