「できる子」なせいで「無気力・不安」になってしまう…「現代の小学生」が抱える「深刻な問題」
「不登校」の意外な原因
老若男女を問わず、夢中になれるもの、本気になれるものを持っている、あるいは過去にそうしたものを持っていた人は、いくつになっても美しい――。 【マンガ】『フロウ・ブルーで待ってる』試し読みはこちら 今も昔も時代を問わず、子を持つ親にとってもっとも心配るのは子どもの成長だ。そのなかでも気になるのは一日の大半を過ごす学校である。その学校に通えない、通うことが出来ない状態、これを不登校という。 この不登校のなかでも、その割合がもっとも高いものはと聞かれて思い浮かぶものは、学校に目を向ければ「いじめ」や「友人、教師らとの対人関係での悩み」であったり、あるいは家庭に目をやれば「親子関係の不和」といったところではないだろうか。 だが意外にも、これらは今の時代の小中学生の不登校となったきっかけ、要因として挙げられているもののその割合はごく少数といったところだ。 では、小中学校の児童生徒の不登校でもっともその割合が高いものは何か――。「無気力・不安」である。 2022年の文部科学省による『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果(以下、調査結果)』が伝えるところによると、その割合は小学校で50.9%、中学校では52.2%と、数ある要因をおさえて実に半数以上を占めている。 これに「生活リズムの乱れ、遊び、非行」が続く。その割合は小学校で12.6%、中学校では10.7%だった。 この調査結果には賛否を交えた様々な声がある。いくつかそれらの声を拾ってみると、『“無気力や不安”で不登校になる小中学生が急増中 専門家が指摘する「昔ならあり得ない3つの要因」』(デイリー新潮 2024年2月13日付)、『不登校の原因は「無気力・不安」は本当?始まりは「眠れない」。でも原因は一つじゃない』(AERA.dot 2024年6月4日付記事)といったところだ。これらwebメディアのみならず、新聞、テレビでも、今、この問題をこぞって取り上げている。