捕手サインを7度拒否って…どうよ?!横浜DeNAが中日に完敗して今季5連敗を喫した理由とは
今季の三浦監督は、ラミレス前監督が採用していた専属キャッチャー制を白紙に戻して「捕手の調子を優先する」という方針で臨んでいる。だが、今のところ、その“番長流”はうまく機能していない。昇格させたばかりの伊藤光が、途中出場して8回に唯一の得点となる1号本塁打を放った。おそらく今日は伊藤光にマスクをかぶらせるのだろうが、大貫が結果を出せずに苦しんでいる状況を考えると、1日待たずに経験豊富な伊藤光とコンビを組ませても良かったかもしれない。打線ではこれまで「動かさない」としていた4番の佐野を思い切って動かしたのだ。 「(4番を外すことについては)考えた。佐野の良さを生かすために3番にした。出塁率?それを含めてですね」 佐野の出塁率は.394あるが、得点圏打率は.227。“返す人”になれていない佐野を“返される人”に置き換えようと動いた。苦肉の策。 三浦監督は、昨季ラミレス前監督に筒香嘉智の後を継ぐ新4番に指名され、首位打者を獲得する見事な結果で応えた佐野へ敬意を示して、3番に打順を変える「意図」を直接伝えるという手順を踏み、承諾の上、打順を動かしている。 「結束」をテーマにする“番長”らしい気配りだが、3番佐野、4番オースティン、5番ソトの新クリーンナップは不発に終わった。 初回は二死から佐野が二塁打で同点機を作ったが、オースティンが見逃し三振。6回にも佐野が四球でつなぎ無死一、二塁としたが、ここでもオースティンは、小笠原の誘い球のチェンジアップに釣られて三振。8回も二死から佐野がライト前ヒットを放ったが、オースティンが、この日、3つ目の三振で3、4番の入れ替えは裏目に出た。 それでも三浦監督は「毎日、毎日、なかなか打てるもんじゃない。こういう日もある」と新4番をかばった。 中日の与田監督は「5回から球のバラつきが多くなった。横浜DeNAは4、5点取れる打線。ほんとは8回くらいまで投げて欲しいと見ていたが、そう簡単にはいかなかった」との理由で小笠原を6回で引っ込めて継投策に転じた。 横浜DeNA打線には、それほどのポテンシャルがある。 三浦監督も「形は何度か作れたが、あと1本が出ないというのが続いている」と嘆く。そして「だからといって何もしていないわけじゃない。コーチも(選手に)話をしている。メンタル的なものか、技術的なものか…考え方などを(コーチから選手に)アプローチしてもらっている」と現状を説明した。 だが、どこまでの対策を練っていたのだろう。