「オオタニは想像以上の選手だった」“ドジャースの象徴”カーショーが大谷翔平を認めるまで…あの歓喜の日、なぜ耳元で“感謝”を伝えたのか?
10月30日、ワールドシリーズ第5戦後。敵地ニューヨークで歓喜の「シャンパンファイト」が始まった。上半身裸で美酒を浴び、びしょ濡れになっていたドジャースのクレイトン・カーショーは、大谷翔平を見つけると目を合わせ、2人で抱き合った。そして、ドジャースを長年支えてきた36歳は大谷の耳元でささやいた。 【写真】「こんなヤンチャな大谷さん、見たことない!」大谷翔平と山本由伸の“祝砲”でカーショーがびしょ濡れに…。愛される大谷翔平「ドジャースベテラン勢がニコニコ」現地写真を一気に見る(全160枚) 「サンキュー、サンキュー」 自身は左足親指の怪我に泣き、ポストシーズンに間に合わなかったが、仲間が果たしてくれた「世界一」。悔しい思いは胸の奥にしまい、大谷に対して自然と感謝の言葉が口をついた。カーショーの思いが滲んだ瞬間だった。
カーショーの発案だった“大谷への祝福”
9月20日。大谷が敵地マイアミで史上初の「50-50」を達成した翌日、チームはマイアミから4400キロ離れた本拠地ロサンゼルスに戻ってロッキーズ戦を戦った。 本拠地は「50-50」の偉業を祝うファンが試合前から詰めかけ、お祭り騒ぎだった。主役の大谷はいつものように準備を整え、1回の第1打席に入ると、ファンは総立ちとなった。だが、大谷に祝福を注いだのはファンだけではなかった。選手や監督もベンチから出てきて、拍手を送った。 試合後、デーブ・ロバーツ監督が明かした。 「あれはカーシュのアイデアだった。みんなで前に出ようってね」 長年、ドジャースを追いかけ、カーショーとも親しい球団リポーターのデビッド・バセイ氏は「カーショーは今年ずっと大谷を見てきて、彼に対する尊敬の念が深まった。だからそういうアイデアになったんだと思う」と話してくれた。
「自分が想像していた以上の選手だった」
9月26日。カーショーは大谷について語った。 「彼が勝利にどれほどこだわっているか。特に最近見たビッグゲームでのエネルギーは本当に楽しい。彼は本当に、本当に勝利を望んでいて、ポストシーズンに行くことに興奮している。間違いなく、チームに活力を与えている」 「彼を見ていると、勤勉さがよく分かる。毎日が同じ。決して疲れた様子も見せず、愚痴をこぼさず、感じさせない。投手としてのリハビリも欠かさず、ウォームアップ、練習を繰り返し、本塁打を放ち、盗塁も増やす。その一貫性は評価に値する。細部へのこだわりと勤勉さ。見ていてクールだ」 カーショーは、トレーニングに一切妥協を許さないプロフェッショナルな選手として知られる。その厳しさと野球への熱量が、全盛期を過ぎても長年、メジャーの一線で勝てた理由だった。その男が大谷に、感銘を受けた。 「自分が想像していた以上の選手だった」 その言葉は大谷の圧倒的な能力だけでなく、勝利への執念に向けられたものだった。
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