「孤独死を恐れてはいけない…」ひとり暮らしの終末期、自宅で「清々しく逝く」ための戦略
累計188万部の大人気シリーズ『おとなの週刊現代』が大幅リニューアル!週刊現代で大反響だった記事の中から、相続や在宅介護など、「死後の手続きと生前準備」にまつわる記事を、加筆のうえ、ピックアップ。 【マンガ】「死ねばいいのに」モラハラ夫に悩む女性が我が子をネットに晒し始めた理由 〈第1部 知らないと損する死後の手続きの新常識〉、〈第2部 今日から始める生前準備のすべて〉、〈第3部 身の回りの整理整頓。人生の最期を考える〉の三部構成からなる『おとなの週刊現代 2024 vol.4 死後の手続きと生前準備』 (講談社MOOK) より一部抜粋・再編集して、人生の最期で失敗しないためのノウハウをお届けする。 『実は老後は《月10万円》あれば問題なし…安らかに自宅で最期を迎えるために「本当に必要なおカネ」をご存じですか』より続く
一人暮らしでもハードルは高くない
妻に、夫に先立たれた。生涯独り身で、面倒を見てくれる身寄りも近くにいない……。それでも慣れ親しんだ自宅で最期の時を迎えることを諦めなくていい。前出の柳本氏が話す。 「一人暮らしの方が終末期を自宅で過ごすためには、(1)食事と排泄のケア、(2)清潔維持、(3)痛みや苦しみの緩和という3つの環境を整える必要がありますが、さほどハードルは高くありません。基本的にこれらは、訪問介護と看護、訪問診療を利用すれば賄うことができるのです」 多少手が動かせれば、ヘルパーがいない時も、部屋の灯りやテレビ、空調設備の電源などは手元に置いたリモコンで管理できる。 「寝たきりで手が動かせない場合でも、ヘルパーや訪問看護士などに、どのように空調やテレビのオンオフを管理するか指示しておけば、独居の方でも最期まで自宅で生活を送れると思います」(前出・株式会社ウィズ代表・看護師の武藤直子氏) 家の戸締まりも心配しなくていい。置き場所を決めておけば、訪問したヘルパーや看護士がそれを使って家に入れるようにしておける。不安なら合い鍵を渡しておいて、管理してもらうこともできる。