「夢や目標がなくても楽しい」ピエール瀧とYOU、寄り道が作る「自分らしさ」の足跡
瀧:振り返って初めて「自分らしく生きている」のがわかるってことだよね。リアルタイムで「これが自分らしいかどうか」なんて、わからないもの。振り返ると砂浜に残った足跡があって、「ここで蛇行してるな」とか、「あそこでヘビの穴を見に行ってるな」とか、痕跡が残ってたりする。そういうのを見ると「あぁ、自分らしいな」って思うんだろうね。 YOU:そう考えると、やっぱり現場に呼んでもらえるのって、ありがたいなって思う。呼んでもらえなくなったら、必然的に全部なくなるわけだから。呼んでもらえなくなるまでは仕事を続けたいな。 瀧:事件のあとでも、「映画出てよ」って声をかけてくれる人もいるし、呼んでくれる人には全力で応えたいって気持ちは以前より増したかも。呼ばれた場、呼ばれたプロジェクトに、ちょっとでもプラスを返せるようになりたいなって思うよね。 YOU:それだけ、だよね。そこしかない。 ピエール瀧 1967年、静岡県静岡市出身。1989年に石野卓球らと電気グルーヴを結成、パートはVocal/Taki。音楽活動の他、プロデュース業やタレント業、漫画原作、ゲームや映像制作など、ジャンルを問わず幅広く活躍。俳優・声優としての活動も多く、様々なドラマ・映画に出演。 YOU 東京都出身。1988年にバンド・FAIRCHILDのボーカルとしてデビュー。フジテレビ系『ダウンタウンのごっつええ感じ』を機に多くのバラエティー番組に出演。モデル、エッセイスト、女優と幅広く活躍し、2004年の映画『誰も知らない』ではキネマ旬報ベスト・テン助演女優賞を受賞した。 【RED Chair+】 2人の本音に迫る『RED Chair+』。家族、戦友、ライバル、師弟など、この関係だからこそ語れることに踏み込みます。