「1ミリも伝わらない」信頼全部失う残念な話し方 頭に入る話の絶対条件は「キーワード」と「接続」
「数字に弱く、論理的に考えられない」 「何が言いたいのかわからないと言われてしまう」 「魅力的なプレゼンができない」 これらすべての悩みを解決し、2万人の「どんな時でも成果を出せるビジネスパーソン」を育てた実績を持つビジネス数学の第一人者、深沢真太郎氏が、生産性・評価・信頼のすべてを最短距離で爆増させる技術を徹底的に解説した、深沢氏の集大成とも言える書籍、『「数学的」な仕事術大全』を上梓した。 【写真】仕事ができる人は、みな「数学的」だった!『「数学的」な仕事術大全』 今回は、「数学的な話し方」を取り上げ、元サッカー日本代表本田圭佑氏のスピーチを例に「誰にでも伝わる話し方」を解説する。
■話が伝わらないのは「要約」を意識していないから 「要するになにが言いたいの?」 「ちょっと何言っているかわからない」 社内外でのコミュニケーションにおいて、こんなフィードバックをもらうことは絶対に避けたいもの。いつの時代も、ビジネスでは要約されたわかりやすい話が好まれます。 私はこのような課題に関して「数学的に話す」という提案をしています。おそらく多くの方はこの「数学的に話す」という概念がすぐに理解できません。しかしビジネスコミュニケーションの正解は、間違いなく「数学的」というキーワードで説明できるのです。
「要するになにが言いたいの?」というフレーズは、聞き手が話し手に要約を求めていると解釈することができます。 ここで重要なことに気づきます。要約を求めているということは、その話は相手に「要約できる状態で伝わっていない」のです。 注意すべきは、「要約された状態」と「要約できる状態」はまったく違うということです。 「要約された状態」とは、「話し手」が要点をまとめたもので、話すのにかかる時間も短いです。一方で「要約できる状態」とは、必ずしもかかる時間が短いわけではなく、「聞き手」が自分でまとめることができるのです。
最大のポイントは、「要約できる状態」を実際に要約するのは聞き手であるということです。 では聞き手が要約できるために必要なことは何か。聞いた内容を一字一句すべて覚える暗記力ではありません。話の内容からキーワードを抜き出し、それらを論理で接続する思考力です。 裏を返せば、次の2つさえ伝われば、相手は要約できるのです。 ・キーワード ・接続詞 あなたが要約して伝えるのではありません。相手が要約できるように伝えるのです。