「1ミリも伝わらない」信頼全部失う残念な話し方 頭に入る話の絶対条件は「キーワード」と「接続」
忙しそうにしている上司に声をかけ、1分程度で報告と合意をもらわなければならない 相手は忙しそうにしているわけですから、ここは「要約された状態」の内容を伝える必要があります。要約するのは聞き手ではなく話し手です。 「要約できる状態」が求められるシーン リーダーが所属メンバーに向けて来年の方針を語る ここは「要約できる状態」の内容を伝えるべきです。来年の方針という重要な話をするのに、一言あるいは一行でそれを表現し、話が終わってしまっては聞き手が困惑するでしょう。「なぜその方針なの?」「もう少しちゃんと説明してくれよ」と思うのが自然です。要約するのは話し手ではなく聞き手です。
もしあなたが後者のようなケースで話をする場合は、先ほどご紹介した本田圭佑さんのスピーチのような発想が求められます。キーワードと接続詞だけで表現できるような内容を準備し、熱意を込めて話してください。 「要するになんなの?」という指摘は、あなたが要約して伝えてくれないことへの指摘ではありません。あなたに「要約できる状態」をつくるスキルが足りないことへの指摘なのです。 もっと根本的なことを言えば、ビジネスにおいてキーワード(重要なメッセージ)や論理のない話を誰かに聞かせる行為はやめるべきです。なぜならその時間は、ただあなたの評価を下げるだけの時間だからです。
深沢 真太郎 :BMコンサルティング代表取締役、ビジネス数学教育家