落ち着ける場所を用意して! 猫のストレスを少しでも軽減させる工夫とは
猫にとってストレスは、不調につながる要因のひとつ。猫がストレスを感じにくい環境づくりやお世話を心がけることは、健康管理をするうえでとても大切です。そこで今回は、猫のストレスを少しでも軽減する環境づくりやお世話のポイントを、愛玩動物看護師の小野寺温先生に教えていただきました。 【写真】新しいおもちゃに夢中になって 必死な顔の茶トラ
あらゆる刺激から守る居場所をつくる
●単独でゆっくりできるグッズを用意する 猫が落ち着きたいときに、静かに過ごせる場所を選べるように、囲われたベッドやスペースを用意しましょう。近隣の工事などで騒音が続く場合は、ダンボール箱を布で覆ったようなスペースをつくり、音を遮断できる簡易的な猫が安心できる場所を設けるのも手です。 ●窓際には高さのあるグッズを置く 窓際に猫タワーや家具などを置いて、高所に居場所をつくってあげると、猫は外を眺められて気分転換になり、居心地のいい“避難場所”になります。また、窓辺の居場所が高所にあれば、ノラ猫が窓の近くにやって来たときに見下ろせる位置関係になるため、同じ目線になるよりもストレスを減らすことができるでしょう。
気分転換になる遊びを取り入れる
●自分のニオイのついた抜け毛ボールで遊ぶ ブラッシングでとれた愛猫の抜け毛を集め、手のひらで丸めて固めて直径5~6cmのボールをつくり遊んでみましょう。自分のニオイがついているので警戒せずに遊べ、さらにはニオイをかいで安心することも。 この遊びは、生活環境の変化や同居猫との関係でストレスを感じやすい猫におすすめ。目が届く場所で遊ばせ、誤飲しないように終わったら片付けましょう。 ●新しいおもちゃを使って一気にリフレッシュ 新しいおもちゃは猫の気分が上がるうえ、体を動かすこと自体がストレス発散につながります。なかでも、引っ越しで新しい部屋に慣れさせれるときなど、その場所への警戒心を解くのに効果的。積極的に遊びに誘ってみましょう。
気持ちを落ち着かせるスキンシップを行う
●愛猫が好きな部位をなでる 愛猫がふだんからなでられることが好きな部位を、1分ほどなでてリラックスさせてあげましょう。大好きな飼い主さんになでられると、手の感触やニオイで気分が落ち着くことも。とくに来客後などで不安を感じているときは、落ち着くのを待ってからなでてあげると効果的です。 ●コミュニケーションをかねてブラッシングをする 複数飼いをしていると、1匹ずつ接する時間が十分にとれないことも。お手入れが平気な猫なら、ブラッシングでそれぞれの猫とのコミュニケーションタイムを設けてみて。はじめは短時間で終わらせ、ブラッシング中はやさしく声をかけるなど、猫にとって心地よい時間になるよう心がけましょう。 猫にとってストレスを感じにくい暮らしを意識し、愛猫にいつまでも元気で過ごしてもらえるとよいですね。 お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学講師 愛玩動物看護師) 参考/「ねこのきもち」2024年9月号『気付けるのは飼い主さんだけだから。不調につながる 猫のストレスサインって? 』 文/長谷部サチ ※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。 ※記事と写真に関連性がない場合もあります。
ねこのきもちWeb編集室