【この部分は捨てないで】キャベツのポイ捨てNG部分は?意外な「栄養素の宝庫」
物価高が続く今、スーパーの品揃えを見て「この野菜、こんなに高かったっけ?」「昔はもっと安かったのに……」と驚愕することも多いですよね。だからこそ、買った食材は徹底的に「お得に食べたい」。そんな方におすすめなのが、シリーズ累計45万部のベストセラーの決定版『完全版 その調理、9割の栄養捨ててます! 調理科学×栄養がとれる食べ方のコツ』(世界文化社)。 【写真】キャベツを買ったら即「切ったほうがいい部分」と「気になる理由」とは? 本書は、東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部の濱裕宣さん、赤石定典さんが監修を務めており、無駄なく食材を通して栄養を摂ることができるよう、最新の調理科学×栄養学をもとに食材の捨ててはいけない部位や正しい切り方・調理法などを紹介した一冊。今回は、本書から一部抜粋しクイズ形式で、今すぐ活用したい「野菜の栄養の豆知識」をご紹介! 第1回は「キャベツのポイ捨てNGな部分」について。 皆さんはご存じですか?
キャベツの「ポイ捨てNG部分」はどこ?
キャベツは外側から、外葉、内葉(結球葉)、中心葉、芯とありますが、果たして「ポイ捨てNGの部分」はどこなのでしょうか? 気になる正解は……?
正解:「外葉」や「芯」のポイ捨てNG! 3枚めまでがビタミンC最大!
外側の葉3枚までにビタミンAが8割、Cも最大量が! 「キャベツの外葉や芯は、捨ててしまう人が多い部位ですが、実は栄養豊富なのはこの2カ所。ビタミンC、-カロテン、カルシウム、マグネシウムは外側の葉3枚めまでに含まれ、特にビタミンAが8割、ビタミンCももっとも多い量を含んでいます。一方、カリウム、リンなどは芯に3~4割が含まれています。芯や外葉を捨てると、栄養の多くを捨ててしまうことに。また、部位によって栄養素も食感も大きく変わるので、それぞれに適した食べ方をしましょう」 【外葉】 外葉3枚で1日のビタミンCの50%をカバー 「硬いからと捨ててしまう人も多い外葉ですが、外葉の1~3枚めは内葉の1.5倍のビタミンCが存在するので、捨てるのは絶対NG! さらにビタミンAは外葉に8割もあり、血圧降下作用のあるアルギニンも、内葉の3倍も多く含む最上級のお宝部位です」 【葉脈】 唯一無二の美肌成分 「ほかの部位よりも糖度が高く、食物繊維も葉の2倍。また、キャベツの中では葉脈にだけプロリンという、コラーゲン修復機能成分が存在します。美肌には欠かせない部位です」 【内葉(結球葉)】 ミネラルの宝庫 「内側の葉は、外葉や芯ほどではないとはいえビタミン・ミネラルがバランス良く含まれているほか、食物繊維も豊富で低カロリー。ほど良い食感と甘みがあり、さっと炒めればシャキッと、煮込めば甘みが感じられる仕上がりに」 【中心葉】 ビタミンUが全体の46%も 「内側の芯に近づくにつれてアミノ酸が豊富に。特にビタミンUはこの部位がもっとも豊富で、全体の4割、内葉の4倍になることも。一番甘くやわらかい部位でもあるので、サラダや浅漬けなどで生食にするのがおすすめです」 【芯】 ミネラル2倍、食物繊維9倍の宝庫 「カルシウム・カリウム・マグネシウム・リンといったミネラルは内葉の約2倍。ビタミンCも外葉の次に多く、筋肉の源となるアラニンは葉の3.4倍、旨み成分は外葉の8倍という栄養の宝庫。ただし加熱しすぎは栄養ロスに」