「性的欲求を満たすため」7人の女児へ“わいせつ行為”元保育士が犯行動機語る 家族、お金、仕事、すべてを失った被告人の“言い分”
勤務していた保育園で複数の女児らにわいせつな行為をしたとして起訴されている元保育士・長田凪巧(なぐみ)被告の裁判で、24日、被告人質問が行われた。弁護人、検察官のほか、被害者参加制度の導入により被害児童の保護者代理人(弁護士)からの質問も実施された。 【法廷画】出廷した長田凪巧被告 被告人はこれまでの裁判で、勤務していた2カ所の保育園において計7人の女児に対し、わいせつな行為をしたことを認めている。
「私でも殺したいほど憎い気持ち感じたと思う」
この日の裁判では、予定されていた被告人質問に先立って、弁護人から被告人が9月に書いたという反省文が提出された。弁護人によって、一部抜粋の上、代読された反省文には、被害者や保護者らへの謝罪とともに、今後社会復帰ができても子どもにかかわる仕事にはつかないとの言葉もあった。 弁護人からの被告人質問でも、被告人は被害者とその家族に対し「心から、大変申し訳なく思う」と謝罪の気持ちを口にした。以下、弁護人と被告人の応答。 ――被害者をどのように傷つけてしまったと感じているか。 まだ何も十分な知識がなく、何をされたかわからない中、大きくなってから傷ついてしまうこともあると思う。人間性を傷つけてしまった。 ――被害者の家族はどう思っていると思うか。自分の子どもが同じ目に遭ったら親としてどう思うか。 自分の命より大切な子どもを、(保育園を)信頼して預けてくれているのに、根底から裏切ってしまった。深い傷を負い、人間不信になったかもしれない。私に対して、殺したいほどの恨み、敵意を持っていて、悲しみや守れなかったという悔しさもあると思う。自分の子どもが同じ目に遭ったら、私でも加害者に対し殺したいほど憎い気持ち、悲しさ、裏切りを感じたと思う。 ――なぜ、加害行為をしてしまったか。 自分の欲に負けてしまった。自分の性的欲求をコントロールできず、欲の赴くままに行動してしまった。 ――加害行為に至ったきっかけ、経緯は。 保育中に児童の1人が自慰行為(※)をしているのを見て、非現実的なところに欲を感じた。所持していた児童ポルノ動画に映っていたものと同じようなことをしてみたいと思った。 ※乳幼児期の子どもであっても、布団に性器をこすりつけるなどの行為で気持ち良くなるという経験をすると同行為を繰り返すことがあるが、成人の自慰と異なり性的な意味はない。 ――加害行為を止められなかった理由は。 頭と心では止めなくちゃいけないと常々思っていたが、体が反対方向を向いていた。自分のコントロールを失っていた。 ――加害行為を撮影した理由は。拡散目的はあったか。 あとで見返そうと思った。拡散目的ではない。 ――加害行為の原因は何だったと思うか。 一番は自分の行動を制御できなかったこと。(加害行為を)繰り返したのは、自分がおかしいことに気づきながら(止める)行動が怖くて何もできなかったこと。自分だけでどうにかしようと思ってしまった。