斎藤知事「オール兵庫」が早くも“機能不全”に…百条委員会「出席難しい」「選挙中に日程伝えた」の“連絡不行き届き”
11月19日、兵庫県知事選で再選した斎藤元彦氏が兵庫県庁に登庁、当選証書が授与され、就任式に臨んだ。 【写真】顔面が陥没? 斎藤氏聴衆の「疑惑の写真」 「庁舎の玄関前には、熱烈な支援者が押しかけました。斎藤氏は笑顔こそありませんでしたが、感極まったのか、顔を上気させていましたよ」(社会部記者) 当選直後、斎藤氏は「県職員のみなさんとの関係も再スタート、県議会とも政策を前に進めていく」と語り、「オール兵庫」を強調していたが、知事選で止まっていた県議会の「調査特別委員会(百条委員会)」が再開されると、早くも議会との間で「さや当て」が始まっている。 「18日に百条委員会が開かれ、25日に斎藤知事の尋問をすることが決まりました。しかし斎藤知事は『公務のため出席が難しい』としました。『公務』とは、25日に都内で開催される、政府主催の『全国都道府県知事会議』と全国知事会による『全国知事会議』のことです。 どちらの会議も首相や閣僚が出席しますが、年1回開催の政府主催会議は、副知事のみ代理出席が認められています。 一方、年2回開催の知事会主催会議には、これまでも斎藤知事に代わって、兵庫県の東京事務所長が出席することもありました」(政治担当記者) 25日の斎藤知事の百条委員会出席は事実上、難しくなったようだが、なぜこのような“機能不全”の事態になったのだろうか。 知事秘書課に聞くと、担当者は「全国知事会の日程は決まっていたので、知事選挙中、議会事務局に『斎藤氏が当選したら25日(の百条委員会出席)は難しい』と伝えてありました」と、伝達済みだったことを明らかにした。 これに対して議会事務局は、11月25日の尋問日程について「どなたをお呼びするかは決まっていませんでしたが、10月24日の段階で(11月25日開催は)決まっていました。そのため、(ほかの日に)動かすことができなかったのです。今後は、ほかの日に斎藤知事の尋問をおこなえないか検討いたします」と説明する。 つまり、百条委員会が選挙前に先に日程を決めていたものの、秘書課が選挙期間中に「当選したら出席できない」と伝達したということだ。選挙期間中の騒乱ぶりで、連絡がうまくいっていなかったものと思われる。 一連の騒動で、県と県議会の意思疎通が滞っていたことを感じさせる「齟齬」。斎藤知事の掲げる「オール兵庫」にはほど遠い状況のようだ。