「性的欲求を満たすため」7人の女児へ“わいせつ行為”元保育士が犯行動機語る 家族、お金、仕事、すべてを失った被告人の“言い分”
「自分は性依存症」治療の意志
――児童ポルノを集めていたのは、性癖だったからか。 性癖はそれだけではないが、一部としてある。 ――保育所で働いた理由は、性癖と関係があったか。 関係なかった。父が保育園の園長で、幼少期から保育園を継ぐものとして育ってきた。自分でも継ぐと思っていた。人生の線路に従い、流れに沿って保育士になった。 ――現在保育士免許は? 東京都の方が聴き取りに来られ、判決を持って処分が決まると聞いている。取り消しになる。 ――現在、家族との関係は。 父、母との縁は切れている。妻とも離婚しており、事件以降は子どもにも一度も会っていない。個人の気持ちで言えば(子どもに)会いたいが、犯罪者の家族として見られるという傷を負わせてしまった。会ったり連絡したりはしていない。 ――被害者に被害弁償する気持ちはあるか。 気持ちはあるが、資力がない。 ――自宅(持ち家)があったのでは。 自分に知識がなかったため、(離婚の際に)妻の持ち物として所有権というのか…それがうつっている。ローンは5年ほどしか払っておらず、ほとんど残っている状態だった。 ――両親にお金を借りることはできないか。 縁を切られている状態で、お金を借りる話はできなかった。 ――今後、被害弁償についてどう考えているか。 何年後かはわからないが、社会復帰後に、受け取っていただける方には支払いたい。 ――長期間の服役になると思うが、社会復帰後の生活についてどう考えているか。 子どもにかかわる仕事にはつかないが、仕事をして、受け取っていただける方には弁償金を支払う。また、自分は治療のために通院する。 ――何の治療か。 自分は性依存症だと自認している。性依存症の治療ができる病院を二つほど調べたので、通って治療をしたい。 ――現在はどうしているのか。 性依存症を理解するため、拘置所内で本を借りて勉強している。 ――改めて今の気持ちは。 自分勝手な行動で傷つけ、裏切ってしまい申し訳なかった。私自身、親であり、子どもを守るべき立場でいながら、子ども、親の信頼をすべて裏切ってしまった。ただ謝るしかできない状況をつらく思っている。とても大きくて癒えない傷をつけてしまった。本当に申し訳ない。