「目標は4部昇格」「スポンサー契約も自分で」ドイツ6部クラブ監督になった岡崎慎司の今…「経営して指導して組織作り、大変だけど楽しいです」
「自分で全部予定を入れてます」
また別の日にコンタクトをとったら、今度はシュツットガルトにいた。空いた時間を使って精力的に動き続けるその姿は、現役時代にピッチを躍動していた岡崎と何ら変わらない。 「しんどいとかは全くないですよ。自分が会いたい人とか、これがこんな未来に繋がる可能性あるんじゃないかっていうことをやってますから。やらされてたらしんどいでしょうけど、基本的には自分で全部予定を入れてやっていますから」 そう楽しそうに話してくれる。イベントデイでもスタッフに自分から歩み寄り、ニコニコしながら話しかけていた。冗談を口にしては「シンジさんたら!」と若い子たちにつっこまれる。とてもいい空気感と充実感がある。スポンサーとの食事会では一人一人に挨拶をし、どんな立場でどんなキャリアの人なのか、クラブとどんなかかわりをしている人なのかをとても丁寧に尋ねていたのが印象的だった。前述のテスマンがこう話してくれた。 「バサラマインツは《これから》を築いていくクラブです。家族のように互いに信頼して、コミュニケーションをとって一緒に歩んでいけるというのがいいですね。《一緒に頑張ろう! 》という気持ちがわいてきます」 様々な役割を担いながらクラブの今後を作り上げていく。本人は現状をどのように思っているのだろう。「まず一つ言えることは……」そういって岡崎は言葉に力を込めながら、自身の思いを口にしてくれた。 「監督として『チームを勝たせたい』っていう思いがメインにあるんですよね。本当に監督として全部行動してる。クラブとしていいシステムができたらいい選手がくるし、スポンサーが増えたらクラブとしての補強もしやすくなる。監督として現場でやる前にやらなきゃいけないこともいっぱいあるなと感じながら、じゃあそれが監督として必要じゃないかと言ったら絶対にそうではない。 クラブ経営をして、指導者をして、組織を作って、それをドイツでやって。こんなことなかなか体験できることじゃないじゃないですか。今ちょうど一番楽しい時なのかもしれないですよね。大変だけど楽しい時だと思う」
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